共有不動産で固定資産税を払わない所有者がいるとどうなる?
3人の共有で所有している不動産があります。
相続によって共有になったのですが、祖父の代の相続なので、共有者とは交流がありません。
毎年、共有者の一人から固定資産税の負担分が請求されます。
仮に、もう一人が固定資産税を払わなかったらどうなるのでしょうか?
連帯納付義務があるため、他の共有者が納付しなければなりません。
民法253条第1項で、
「各共有者は、その持分に応じ、管理の費用を支払い、その他共有物に関する負担を負う」と規定されています。
土地や家屋が2人以上の者で共有になっている場合の固定資産税についても、各共有者がその持分に応じて負担することになります。
原則は、持ち分に応じた固定資産税を払えばよいのです。
しかし、共有者の一人が固定資産税を払わなかった場合の負担が他の共有者に及ぶ場合があります。
地方税法の規定で、
共有物に対する固定資産税は、納税者が連帯して納付する義務を負うことになっています。
共有者の1人が納付しない場合には、他の共有者が納付しなければなりません。
納付書は、共有者の代表者に送られてきます。
代表者が全体の固定資産税をまとめて納付することになります。
市町村によっては、共有者全員から申請することによって、それぞれに納付書を分けて送られるようにすることができます。
この場合においても、共有者の連帯納付義務はなくなりませんのでご注意下さい。
2021/05/20
手間をかけずに将来に備えた資産をつくる…空室リスクが低い不動産投資とは?
回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士