不動産投資のQA

賃貸経営で発生する家賃滞納や、雨漏り、騒音など…様々なトラブル。対応方法について専門家がお答えします。

入居者から「聞いていた間取りと違う」とクレームが。どうすれば?

アパートが完成する前から入居者を募集していたところ、無事に決まって引き渡しも終わりました。

ところが、引越しをした入居者から連絡があり、事前にもらっていた間取り図と若干違うとクレームが入りました。

間取り図は当初の設計図面をもとに作ったものでしたが、途中で計画変更があり、若干ですが間取りが変わっています。

私としては、生活に特に支障がないので問題ないと思ったのですが、このような場合はどうなるのでしょうか。

重要な部分が違うと契約解除や損害賠償になる可能性があります。

新築物件で入居者を募集する場合、図面が当初の計画から途中で変更になることがあるので注意が必要です。

今回の事例のように、引き渡した後に違いが発覚した場合については、どの程度の変更があったのかがポイントとなります。

生活に支障がないレベルの変更の場合

生活に支障がないレベルの変更であれば、法的にも契約解除が認められる可能性は低いので、入居者に事情を説明したうえで理解してもらうしかありません。

ただ、変更後のほうがグレードダウンであれば、賃料の減額請求をされる可能性はあります。

重要な部分が変更の場合

問題は、重要な部分が変更になっている場合です。

例えば、もともと2DKとして契約していたにも関わらず、実際の間取りが1LDKだったといった場合、賃借人にとっては契約するかどうかにかかわる重要な情報なので、場合によっては契約解除が認められる可能性がありますし、損害賠償請求をされる可能性も考えられます。

このような問題は、新築物件に限らず中古物件でも、間取り図や設備などの情報が不動産会社にうまく伝わっていないと、同じようなトラブルが発生する可能性があります。

引越しの直前になって発覚すると、非常に大きな問題となる可能性がありますので、募集条件については間取り図も含め間違いがないか入念に確認しましょう。

2020/01/04

不動産投資は、立地で決まる。人口動向や賃貸需要に合わせた「新築一棟投資法」とは

棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

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