不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

アスベスト除去費用で100万円。全額経費になる?

賃貸物件のアスベスト除去費用として、100万円かかりました。
こちらは全額経費になりますか?

運用中なら全額経費!アスベスト除去は「目的」と「タイミング」で決まる。

アスベスト除去費用が全額経費として計上できるかどうかは、その支出の目的やタイミングによって異なります。

(1)賃貸物件の継続運用のために行った場合

賃貸物件を現在も運用中であり、アスベスト除去が賃貸経営を維持する目的で行われたものであれば、この費用は 修繕費 として全額経費計上することが可能です。

修繕費は建物や設備を現状維持または原状回復するための費用ですが、アスベスト除去費用は原状回復のための支出と考えられれます。

(2)賃貸開始前の工事の場合

もし物件を購入後、賃貸を開始する前にアスベスト除去を行った場合は、これは賃貸経営を開始するための準備段階の支出とみなされます。

この場合は、資産計上 (建物の取得費用に含める)となり、直接経費として計上することはできません。

(3)物件売却を目的とした工事の場合

物件を売却するためにアスベスト除去を行った場合は、その費用は 譲渡費用 として扱われます。
譲渡所得の計算時に、売却代金から控除することが可能です。

(4)まとめ

アスベスト除去費用が全額経費になるかどうかは、その支出の目的によります。
賃貸経営を維持するための工事 → 全額経費(修繕費)
賃貸開始前の工事 → 資産計上
物件売却のための工事 → 譲渡費用として控除

2026/04/24

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渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

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