不動産の売却。税務署は売却益などをどう把握するの?
物件を売買した時、登記費用などの諸経費や売却益などを税務署はどのようにして把握するのでしょうか。
不動産の売買が行われると、通常、購入者の名義で不動産登記が行われます。
この登記情報は税務署に共有される仕組みがあり、売買などの事実を把握します。
また、売買金額については、不動産を購入した法人や不動産業者に対して、「不動産等の譲受けの対価の支払調書」を税務署に提出させます。
さらに、不動産を購入した個人に対しては、税務署から「お買いになった資産の買い入れ価格などについてのお尋ね」という文書照会が送られてくる場合があります。
これらによって、不動産がいくらで売買されたかを把握します。
登記情報によっていつ購入されたか、いくら借り入れたかは確認できるので、ある程度の売却益の予想がつきます。
そして、この金額に基づく確定申告がされているかを確認し、確定申告がされていないと税務調査になる可能性が高くなります。
登記費用などの諸費用は把握していないと思います。
譲渡費用になるものであれば、売却益から控除されるものになりますので、自己申告したものを確認しています。
もし架空の譲渡費用などの疑いのある申告がされれば、支払い先に確認を取るなど(反面調査)をして、事実を把握します。
不動産の譲渡は大きな金額になることがあり、税務署として慎重に調査しています。
2025/04/18
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回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士