不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

法人で賃貸経営。消費税の課税事業者になる場合とは?

法人を設立して、賃貸経営をしようと思っています。
インボイス制度が始まるということで、課税事業者に該当する場合がインボイス登録できると聞きました。
賃貸経営をしていて、課税事業者になる場合とはどのような場合でしょうか?

課税事業者、つまり消費税を申告する義務がある人は次の要件を満たした場合に限られます。

前々期(基準期間)の課税売上高が1,000万円超ある場合

賃貸経営で、消費税の課税売上になるものは、

  • 事務所や店舗(住宅用以外)の賃料、共益費、礼金、更新料
  • 駐車場や駐輪場の使用料
  • 事務所や店舗で預かっている敷金や保証金のうち返還しない金額(敷引き、保証金の償却)
  • などがあります。

    これらの賃貸が1,000万円を超えないと課税事業者にはなりません。
    しかし、賃貸用(住宅用、事業用問わず)の建物の売却は、課税売上に該当します。

    つまり、賃貸物件の売却があると、突発的に課税事業者になることがあるので注意が必要です。

    前事業年度開始日以後6ヶ月の期間等(特定期間)が1,000万円超ある場合

    2期前の課税売上が1,000万円なくても、前年の半年間で1,000万円超の課税売上がある場合には、課税事業者になります。

    しかし、課税売上高に代えて、給与等支払額の合計額により判定することもできるため、半年間の給与額で1,000万円未満であれば、課税事業者と判定されません。

    消費税の原則課税になっている年に、1,000万円(税抜)以上の建物、附属設備、構築物などを購入した場合のその年を含む3年間

    2期前の判定にかかわらず、課税事業者(原則課税)のときに、1,000万円以上の建物などを購入すると3年間、課税事業者が強制されます。
    簡易課税にもなれないため、注意が必要です。

    新規法人で資本金(出資金)が1,000万円以上ある場合の1期目と2期目

    新規法人は2期前がありませんので基本的には1期目と2期目は免税事業者になりますが資本金が1,000万円以上あれば課税事業者が強制されます。

    「課税事業者選択届出書」を税務署に提出した場合

    課税売上が1,000万円未満であっても、届け出を提出することで、課税売上高に関係なく、課税事業者となります。

    「取りやめ」の届け出を提出するまで課税事業者が続くので注意が必要です。

    2022/12/02

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    渡邊 浩滋

    税理士・司法書士

    渡邊 浩滋

    税理士・司法書士

    経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

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