役員借入金を資本に振り替えて自己資本比率を高めるべきか
法人で賃貸経営をしています。
今後、銀行から融資を受けて物件を買い進めたいと思っております。
決算書を良くするために自己資本比率を高めるとよいと言われました。
役員借入金を資本金に変えることができると知りました。
資本金に変えた方がよいでしょうか?
資本金に振り替えることでコストがかかります。
負債を資本に振り替える方法をDES(Debt Equity Swap)と言います。
たしかに自己資本比率(純資産/総資本)が高い会社ほど銀行評価は高くなります。
しかし、あえて役員借入金を資本金に振り替える必要もないかと思います。
なぜなら、その銀行のスタンスによりますが、役員借入金は多くの銀行が資本と見てくれます。返済しない役員借入金は資本と実質同じだからです。
資本金に振り替えることでコストがかかります。
増資の登記費用が登録免許税だけで最低15万円かかります。
さらに、資本金が1000万円を超えると均等割の金額が毎年7万円から18万円(東京都の場合)になります。
さらに、会社の経営状況によっては、債務消滅益という利益が計上されて法人税が課税される可能性もあります。
その点を踏まえると、果たしてコストをかけてまでやる意味があるのか。とも思えます。
費用対効果を考え、慎重な判断が必要かと思います。
2021/11/05
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回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士