固定資産税評価額には「地積規模の大きな宅地」による減額はない?
1,500平方メートルある土地を所有しています。
固定資産税の負担が大きいです。
土地の面積が大きいと、相続税の評価では、「地積規模の大きな宅地の評価」で大きく減額されると聞きました。
この「地積規模の大きな宅地の評価」は、固定資産税の評価には適用されないのでしょうか?
土地を管轄する地域によって変わります。
地積規模の大きな宅地とは、三大都市圏においては500平方メートル以上の地積の宅地(三大都市圏以外の地域においては1,000平方メートル以上の地積の宅地)のうち一定の要件を満たす土地をいいます。
相続税の評価額を計算するときに用いるものになります。
該当すると、評価額が大きく減額してもらえることになります。
以前は、「広大地評価」と呼んでいましたが、平成30年から「地積規模の大きな宅地評価」に改正されました。
これは相続税評価の考え方であり、固定資産税評価には、適用がないかというご質問かと思います。
基本的には、固定資産税評価は、相続税評価の補正の考え方を流用しています。
固定資産評価額には相続税と同様に次のような補正があります。
・奥行価格補正率
・間口狭小補正率
・奥行長大補正率
・不整形地補正率
・無道路地補正率
・がけ地補正率
しかし、総務省の「固定資産評価基準」には、「地積規模の大きな宅地」の補正の記載がありません。
では、面積が大きい土地には、一切減額がないかというと、そういうわけではありません。
市町村によって、広大地補正、大規模各地補正というものを『独自』で認めているところがあります。
例えば、東京都では、広大地補正を採用しています(平成30年度評価)。
地域によって変わりますので、所有している土地を管轄する市町村に聞いてみてください。
2021/04/04
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回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士