築地市場跡地の再開発素案/コア施設は‟MICE”

築地市場は昨年10月に豊洲に移転し、閉場しました。来年2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックの駐車場として使用され、その後どう活用されるか未定だった築地市場跡地の、再開発方針の素案が東京都より発表されました。
東京都によると、「築地のポテンシャルを生かし、魅力と不可価値を高め、東京の持続的成長につなげていくこと」を目的とし、国際会議場・展示場“MICE(マイス)”が中核となる4つのゾーンとして区切り整備していく方針となっています。
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再開発で4つのゾーンに区切って整備
素案の方針では、23ヘクタールの築地市場跡地は、「おもてなしゾーン」「交流促進ゾーン」「水辺の顔づくりゾーン」「ゲートゾーン」の4つに区切り整備していくとのことです。
素案によると、「水辺の顔づくりゾーン」にはレストラン、「交流促進ゾーン」には研究開発施設や大規模集客・交流施設、「ゲートゾーン」には交通ターミナルやホテル、サービスアパートメントなどが整備されます。
そしてこの再開発の中核となるのが浜離宮恩賜庭園沿いに位置する「おもてなしゾーン」に整備される国際会議場・展示場「MICE(マイス)」です。
築地市場跡地の中核【MICE】とは
MICEの誘致・開催の推進 | 国際観光 | 政策について | 観光庁
MICEが整備される「おもてなしゾーン」には、高級ホテルなどの整備も含まれており、ゲートゾーンのホテル・サービスアパートメントとともに、国内外から多くの人々が集う将来像に対応します。
築地地区の将来像/段階的な整備
東京都はこれらの再開発を東京五輪終了から20年後、「2040年代の将来像を示す」とし、整備は段階的に進められる方針です。
また、都は当該跡地を売却ではなく民間事業者に貸し付ける方針となっています。
事業者の募集も段階的に行われ、早期のものは2020年頃から募集が開始される予定です。
東京都は築地地区の将来像の中核としてもMICEを上げています。
▼築地地区の将来像
浜離宮恩賜庭園など魅力的な資源を有する地域のポテンシャルを生かしつつ、新たな東京ブランドを創造・発信する「創発MICE」機能を持つ国際的な交流拠点が形成されている
従来のMICEの概念を超え、地域の特性を生かし周辺エリアとも連携しつつ、国際会議場等の機能を中核としながら、文化・芸術、テクノロジー・デザイン、スポーツ・ウェルネス(健康増進)などの機能が融合して相乗効果を発揮し、東京の成長に大きく寄与する交流拠点として発展していく
そこでは都民をはじめ、国内外から多くの人々が集い、共に感動し、楽しみを共有することにより、新たな時代の東京ブランドが創造・発信される
当地区における新たな東京ブランドを作り出すためのクリエイティブな活動や東京の魅力を発信するイベントなどに多くの都民が主体的に参加することは、東京全体の活力・競争力の向上、ひいては日本全体の成長の源泉ともなっていく
現在築地まちづくり方針(素案)について、パブリックコメントによる意見募集が開始されています。平成31年2月21日(木)に締め切られ、平成31年3月末頃に「築地まちづくり方針策定・公表」がされる予定となっています。公開され次第レポートいたします。
また、国土交通省地価公示をみると、築地の地価は近年上昇し続けています。
築地5丁目の過去5年の公示地価
平成26年 | 1,420,000(円/m²) |
---|---|
平成27年 | 1,510,000(円/m²) |
平成28年 | 1,680,000(円/m²) |
平成29年 | 1,850,000(円/m²) |
平成30年 | 2,100,000(円/m²) |
春に公開される地価公示では、どのような動きが見られるのでしょうか。
地価についても、引き続きレポートしていきたいと思います。
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