東京圏の地価指数はやや停滞へ(2018年10-12月)
東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の東京圏全体、東京圏内都県別、東京都内エリアそれぞれの地価動率、地価指数を確認することができる「三友インデックス 東京圏の最新地価動向※」2018年第4四半期(10-12月)が公表されました。
東京都は住宅地・商業地ともに前年同期を超える上昇率となっています。
※株式会社三友システムアプレイザルが四半期毎に実施している独自の調査。
以下「地価変動率」は前年同期比(2017年第4四半期から2018年第4四半期までの1年間)、「地価指数」はバブル景気ピーク時のあとこの統計を取り始めた1994年第2四半期を100とした指数となっています。
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東京圏全体で安定的に上昇
全体でプラスに推移―東京圏の地価変動率
住宅地…+2.9%
商業地…+5.5%
東京圏全体でプラスの地価変動率となっています。
住宅地は前期比+0.4ポイント上がり、商業地は前期比▲5.5ポイントと大きく下がりました。
住宅地は東京都が安定的にプラス圏で推移していること、商業地は上昇傾向が落ち着くも引き続き高位で上昇傾向です。
住宅地は2016年第4四半期から9四半期連続、商業地は2014年第4四半期から17四半期連続でプラスとなりました。
地価変動率 – 対前年同期比:東京圏▼
2012年から続いた上昇傾向がストップ。東京圏全体の地価指数
住宅地…69.9
商業地…54.6
東京圏全体の地価指数は住宅地は前期比▲1.5ポイント、商業地は前期比▲1.6ポイントと、いずれも前期割れとなりました。
住宅地は4期ぶりに6割台へ低下へ。商業地も5割台半ばとなり、いずれも2012年より続いていた上昇傾向がストップし、やや停滞する傾向となりました。
地価指数 – 東京圏▼
東京圏内都県別 埼玉県のみマイナスに
都県別・住宅地の地価変動率
東京都…+3.0%
神奈川県…+3.7%
千葉県…+10.2%
埼玉県…▲6.3%
千葉県は大きくプラスに転じています。一方、前期プラスだった埼玉県はマイナスとなりました。
いずれも都市部と地方部の地価の二極化状況が続いており、バラツキがが大きく、全域一律的な上昇にはなっていない状況が続いています。
地価変動率 – 対前年同期比:都県別:住宅地▼
都県別・商業地の地価変動率
東京都…+5.6%
神奈川県…+7.3%
千葉県…+10.4%
埼玉県…▲4.6%
商業地も住宅地と同様に埼玉県だけがマイナスとなりました。
東京都は安定的にプラスが続いていますが、都心部の上昇が、各県中心部に波及しています。
地価変動率 – 対前年同期比:都県別:商業地▼
都県別地価指数・住宅地
東京都…85.4
神奈川県…69.3
千葉県…47.1
埼玉県…52.5
地価指数は千葉県のみプラスとなりました。
引き続き、東京都(85.4)と神奈川県(69.3)が相対的に高く、千葉県(47.1)と埼玉県(52.5)は低くなっています。
地価指数:都県別:住宅地▼
都県別地価指数・商業地
東京都…60.5
神奈川県…50.3
千葉県…32.4
埼玉県…37.1
東京都は6割台で、2008年頃の不動産ミニバブル期水準と同レベルとなっていましたが、下降傾向になってきています。
(商業地が住宅地と比べて地価指数が低いのは、バブル景気崩壊後の下落幅が住宅地よりも大きかったことが要因です。)
地価指数 – 地価指数:都県別:商業地▼
東京都内エリア別(住宅地・商業地・工業地合計)
東京都内エリア別地価変動率
都心部…+6.4%
南西部…+7.4%
北東部…+6.7%
多摩地区…▲2.7%
都心3区…+1.6%
東京都内のエリア別では、引き続き都心3区を含む都心部・南西部・北東部がプラスとなりました。
ただ、前期と比較して都心部のプラスは縮小しています。
都心3区についてはほとんどが商業地となっているため、エリア内の標準価格が高く、変動幅が大きくなる傾向となっています。
地価変動率 -対前年同期比:東京都内エリア別▼
東京都内エリア別地価指数
都心部…69.0
南西部…89.4
北東部…73.2
多摩地区…60.9
都心3区…57.8
地価指数は南西部の水準が引き続き相対的に高く、前期比では北東部のみ1.5ポイントプラスになっています。
地価指数 – 東京都内エリア別▼
都心部 ··············· 千代田・中央・港・新宿・文京・台東・渋谷・豊島の計8区
南西部 ··············· 品川・目黒・大田・世田谷・中野・杉並・練馬の計7区
北東部 ··············· 墨田・江東・北・荒川・板橋・足立・葛飾・江戸川の計8区
多摩地区 ··········· 市部(23区以外)
都心3区 ············· 都心部内の千代田・中央・港の計3区
いかがでしたでしょうか。
上昇が続いてきた東京圏の地価ですが、今期はやや停滞へ。
ただ、依然として商業地は17四半期連続でプラス、住宅地は伸び悩みがみえるものの、東京都を中心に23区が牽引する形で上昇が続いています。
東京圏の最新地価動向(平成30年第4四半期) | さんゆう資料室
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