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孤独死の5割は65歳未満。男性が8割を占める

孤独死の5割は65歳未満。男性が8割を占める

「入居者の孤独死」は、単身者向け物件のオーナーが知っておくべき問題のひとつではないでしょうか。
孤独死と聞くと高齢者が関係するものであり、「うちは学生しかいないから大丈夫」などと思っているオーナーもいるかもしれません。しかし実際のところ、孤独死は高齢者だけの問題ではありません

2019年5月、孤独死の現状から早期発見につながる取組の紹介などがされる「孤独死対策サミット2019」が開催されました。
今回は主催の(一社)日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会が公表している「第4回孤独死現状レポート」より、オーナーが知っておきたい賃貸物件における孤独死の現状をご紹介します。

なお、当記事および「孤独死現状レポート」では、「自宅内で死亡した事実が死後判明に至った1人暮らしの人」を「孤独死」としています。

レポート対象:
①対象:少額短期保険会社の家財保険(孤独死特約付き)に加入している被保険者
②収集したデータ:孤独死対策委員をはじめ、協力会社から提供された孤独死のデータ
③収集の対象期間:2015 年 4 月~2019年 3月までの孤独死のデータ
④データ収集項目:年齢、性別、事故発見日、死因、死亡推定日、都道府県、発見者、
発見に至った事由、居室平米数、遺品・残置物の撤去費用(損害額・支払保険金)
原状回復費用(損害額・支払保険金)、家賃保証(支払保険金)
第4回孤独死現状レポート/一般社団法人日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会

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高齢者に満たない年齢の孤独死者は5割を超える

男女別孤独死数と死亡時の平均年齢▼
男女別孤独死数と年齢

孤独死する年齢は男女ともに平均61歳。また、65歳未満とという高齢者に満たない年齢の孤独死数は、男女ともに5割を超えています。
なお、男性の割合は8割です。

年齢階級の若い層は自殺という形で孤独死する割合が高い

厚労省統計よる死亡者の全死因に対する自殺率は1.5%前後だそうです。それに対し、孤独死者の死因では「自殺」の割合が11.3%。孤独死における自殺占率は全死因の自殺割合の7倍以上となっています。

孤独死の死因▼
死因別人数

また、20代~40代の若い孤独死の死因は自殺の割合が高くなっています。

自殺者の年齢階級▼
自殺者の年齢階級

(※)厚生労働省社会・援護局総務課自殺対策推進室 警察庁生活安全局生活安全企画課「平成30年中における自殺の状況」より

孤独死の死因が自殺というケースの年齢階級は、20代~40代までがほどんどです。
とくに20代までの女性はその割合は38.3%と、自殺が死因である割合の高さが目立っています。

最も多い第1発見者は管理会社・オーナー

第1発見者の構成(発見者不明を除く)▼
第1発見者

各項目の説明「親族」=親族、「友人」=友人・知人・会社・学校等の関係者。「管理」=不動産管理会社・オーナー・代理店等。「福祉」=ケアワーカー・配食サービス・自治体・配達業者・ガス電気等の検針員等。警察=警察、消防。他人=隣人等も含む。

最も多いのは不動産管理会社・オーナーとなっています。
郵便物が溜まっていたり、家賃の支払いがされないなどの異変からオーナーが気付き、孤独死発見となるケースが多いとのことです。

またそのほかの例として、生活保護受給者が給付金を受給しに来なかったため役所の担当者が警察へ連絡して発覚したケースや、電気が点けっぱなしになっていることから管理会社が役所・警察に連絡し発覚したケースなどが挙げられています。

発見原因の構成(発見原因不明を除く)▼
発見原因

発見までの日数

孤独死発見までの日数と男女比▼
発見までの日数

孤独死において、「早期発見」と言える3日以内の発見については、男性38.5%、女性47.9%と、女性の方が9.4ポイント高くなっています。

30日以上経過してから発見される割合は男女全体で14.3%。発見されるまでの平均日数は17日です。

損害額と支払い保険金

所有物件で入居者が孤独死すると、残置物処理や現状回復などの費用がかかります。
また、発見されるまでの家賃も未払いとなります。
それらを合わせた損害額は平均で90万円ほどとのことです。

損害額と支払保険金の平均額▼
損害額と支払い保険金

トラブルも増加中。備えはしっかりと

「孤独死対策サミット2019」では、他にも遺品整理や孤独死保険などについてのレポートがありました。
年々増え続ける孤独死者数と比例し、様々な業界からの企業参入が増加しており、トラブルも増加しているとのことです。

オーナーは万が一の事態に備え、情報収集や保険業者選び等を、あらかじめシミュレーションしておくことをおすすめします。

《大家さんのための》単身入居者の受入れガイド

国土交通省は平成31年3月に、「《大家さんのための》単身入居者の受入れガイド」を公表しています。
「《大家さんのための》単身入居者の受入れガイド」には、単身入居者が室内で亡くなってしまった場合の対応について、「契約前」「入居中」「その後」と段階別に列挙されています。

「契約前」の準備としては、下記が挙げられています。

  • 入居者に関する情報の丁寧な聞き取り
  • 就寝建物賃貸借や定期借家の活用検討
  • 近くの社協等のサービスを事前確認
  • 家賃債務保証業者の活用検討
  • 損害保険、少額短期保険の活用検討

賃貸オーナーや不動産投資を考えている方は、参考にしてみてください。
《大家さんのための》単身入居者の受入れガイド/国土交通省

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