賃貸物件の成約賃料は首都圏平均で下落/19年3月
不動産情報サービスのアットホーム株式会社が、アットホームに登録され成約した、首都圏(1都3県)における 2019年3月期の賃貸物件の物件成約数・成約賃料を発表しました。
マンション、アパートともに1戸あたりの成約賃料は前年同月比で下落。埼玉県では上昇傾向も、千葉では賃料の下落幅が大きく、首都圏平均では2009年3月よりも低い成約賃料となっています。
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2019年3月の成約賃料はマンション8.31万円、アパート5.92万円
首都圏平均の成約賃料はマンションが 8.31 万円で前年同月比 1.9%下落して3ヵ月連続のマイナス、 アパートは5.92万円で2.6%下落で2ヵ月連続のマイナスとなっています。
都県別にみると、マンションでは神奈川県と、埼玉県で前年同月比プラスとなっています。埼玉県は4ヵ月連続のプラスとなり賃料の上昇が続いています。
一方、千葉県ではマンション5.8%マイナス、アパートでは6.3%マイナスと他の都県に比べて下落幅が大きくなっています。
新築と中古の賃料差はマンションは2.11万円、アパートは1.08万円
新築と中古で成約賃料を比較すると、首都圏平均でマンションは新築が1.7%プラスで前年同月比3ヵ月連続のプラス、中古は2.1%下落と同3ヵ月連続のマイナスです。賃料の差が広がる結果となっています。
また、新築と中古の価格差は2.11万円となりました。
アパートでは、新築が5.0%下落で同6ヵ月連続のマイナス、中古は1.9%下落で2ヵ月連続のマイナスと築年数にかかわらず下落する結果となりました。
ただ、中古と比較して新築の下落幅は大きく、賃料の差が縮小しています。
新築と中古の価格差は1.08万円となっています。
埼玉県で賃料上昇傾向、千葉県ではファミリー向けアパートが12.9%の下落
面積帯別では、マンションはシングル向きの「30未満」が前年同月比4ヵ月連続プラス、「70以上」のファミリー向けは同4ヵ月ぶりにプラスとなりました。
アパートにおいては、2ヵ月連続で全面積帯でマイナスとなりました。
都県別では埼玉県においては、「30未満」のアパート以外で全てプラスと成約賃料が上昇しています。
一方、千葉県はすべてにおいて下落しており、とくにアパート、ファミリー向けは12.9%下落と大きく家賃が下がっています。
1戸あたりの賃料指数の推移
東京23区の賃料指数では、これまで高位で推移していたアパートの賃料が2019年2月より下落し、2009年同等の賃料になりました。
またマンションにおいては、昨年秋より上昇傾向となっていましたが、年明けより下落し、90ポイントと2月よりは少し回復しましたが約10年で家賃が10ポイント下落する結果となっています。
2009年より成約物件の平均賃料が下がっている首都圏
首都圏の賃貸料(成約物件)はマンションにおいては全期間、アパートにおいてもほとんどの期間で2009年を下回る結果となっています。
近年、首都圏で狭小マンション、狭小アパートと呼ばれる、1戸あたりの面積が10m²前後の賃貸物件が増えてきています。居室部分は3畳ほどの広さしかないけれども、立地の良さ、価格の安さで人気が広がっているのです。
こういった新しい賃貸ニーズの影響も受け、平均賃料は2009年よりも低い結果になっていると考えられます。
しかし、東京23区ではアパートにおいては2009年と同等、もしくは上回る賃料指数となっていおり、比較的安定した推移となっています。
物価が上昇しても、家賃があがらなければ投資対効果は低くなります。
過渡期をむかえる2019年、2020年の首都圏の平均賃料を引き続きレポートしていきます。
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