豪雨災害の影響で宿泊者減少も、外国人は過去最高値
観光庁が月次でまとめている「宿泊旅行統計調査」の平成30年7月・第2次速報、8月・第1次速報が発表されました。
全体・日本人の宿泊者数は前年同月比を割り、外国人宿泊者数は増加という結果が出ています。
投資にも関わる国内における最新の「宿泊旅行統計」に注目します。
宿泊旅行統計調査(平成30年7月・第2次速報、8月・第1次速報)(観光庁)
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西日本豪雨の影響で日本人縮小も、外国人は最高値に
平成30年7月の日本人・外国人を含む全体の延べ宿泊者数は前年同月比マイナス3.0%の4,453万人泊でした。
7月は平成30年7月豪雨の影響もあり、日本人延べ宿泊者数は7月は前年同月比マイナス6.4%の3,594万人泊、8月は前年同月比マイナス3.2%の4,846万人泊にとどまりました。
一方外国人延べ宿泊者数は7月が前年同月比プラス14.4%の859万人泊、8月は前年同月比プラス14.8%の772万人泊でした。
外国人延べ宿泊者数は7月としては調査開始以来の最高値とのことです。
(単位:万人泊)
全体 | 日本人 | 外国人 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
平成30年7月 | 4,453 | 3,594 | 859 | |||
(前年同月比) | -3.0% | -6.4% | +14.4% |
平成30年8月 | 5,618 | 4,846 | 772 |
---|---|---|---|
(前年同月比) | -1.1% | -3.2% | +14.8% |
延べ宿泊者数の月次の推移(平成30年7月・第2次速報、8月・第1次速報)はコチラ▼
平成30年7月 宿泊施設タイプ別稼働率
平成30年7月は全体の客室稼働率が61.9%、8月は全体で69.2%でした。
7月に客室稼働率が80%を超えた都道府県は、シティホテル12か所、ビジネスホテル8か所、リゾートホテル2箇所。
施設タイプ別に客室稼働率が最も大きかった都道府県は東京都・北海道・大阪府に集中しました。全体としては東京都の稼働率81.5%が全国で最も高い値、また、北海道は旅館、ビジネスホテル、シティホテルで稼働率最大という結果になっています。
施設タイプ | 全体 | 旅館 | リゾート ホテル |
ビジネス ホテル |
シティ ホテル |
簡易宿所 |
---|---|---|---|---|---|---|
稼動率最大の都道府県 | 東京都 | 北海道 | 大阪府 | 北海道 | 北海道 | 大阪府 |
稼動率 | 81.5% | 60.7% | 87.3% | 88.2% | 87.6% | 59.5% |
こちらは全体の施設タイプ別客室稼働率の推移です。8月は夏休みということもあり、稼働率は全体的に高くなっています。
平静30年7月の都道府県別宿泊者数
都道府県別延べ宿泊者数 (平成30年7月/第2次速報)
こちらは日本人を含める全体の都道府県別延べ宿泊者数です。
上位5位は東京都・北海道・大阪府・千葉県・沖縄県。豪雨等の影響もあり延べ宿泊者数は前年同月比マイナス3.0%でしたが、上位5位は前年同月と同一という結果でした。
都道府県別外国人延べ宿泊者数(平成30年7月/第2次速報)
859万人という外国人延べ宿泊者数は、調査開始以来の最高値であり、また、開始した平成19年同時期の約3.7倍とのことです。
前年同月比は、三大都市圏(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫の8都府県)は16.0%プラス、地方部(三大都市圏以外の道県)では12.0%プラスとなっています。
7月は平成30年7月豪雨などの影響で日本人の宿泊者数が減少したものの、外国人宿泊者数は7月としては調査以来最高値という結果になりました。地震や台風など大規模な災害が続いた今年、8月以降の宿泊者数にどの程度影響が出るのか気になるところです。
また、民泊の受け皿として登録数が増えている簡易宿所の稼働率は他の宿泊施設タイプと比較するとまだ低い傾向ですが、この先の訪日外国人観光客の更なる増加などにより宿泊者数はどこまで伸びるのか、インバウンド需要の投資先の動向にも注目していきます。
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