冬に大家が対策すべきこと3つ/結露・大雪・給湯器
こんにちは。廣田裕司です。
2019年が始まりました。今年はどんな年になるのでしょうか?
昨年は、シェアハウスのサブリース問題や、不正融資問題が発覚し、投資用不動産に対する融資が厳しくなりました。今年も、引き続き融資が厳しい状況が続くと思います。
さて、本題です。
今回は冬におこるトラブル、結露、大雪、給湯器の凍結の対応について書いていきます。
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カビ・ダニの発生の可能性も…「結露」について
冬に発生しやすい結露ですが、放置しておいてよいのでしょうか?
結露が発生する原因/発生は健康被害や建物損傷の可能性も
空気中に含むことができる水分の量は、温度によって変化し、温度が高い方がより多くの水分を含むことができます。
冬の室内の空気は、暖房で温められ温度が高い状態で多くの水分を含むことができます。
一方 窓ガラスは外気に接しているため、室内の温度より低い状態です。
室内の水分を多く含んだ空気が窓ガラスで冷やされ、含みきれなくなった水分が窓ガラスに水滴となって現れる現象が結露です。外と室内の温度差、室内の湿度が、結露の原因です。
また、結露は窓だけでなく、外に面している壁の室内側や玄関ドアでも起こることがあります。
結露は、カビやダニの発生原因になります。カビやダニが発生すると、健康被害の可能性があります。また、結露による水が、石膏ボードを劣化させるなど、建物に損傷を与える原因にもなります。
結露の防止策
結露の防止策としては、換気を頻繁に行い、室内の空気を入れ換え、室温をあまり高くしないことが重要です。そこで、結露防止策として
下記があげられます。
このような結露防止策を書面で入居者さんへ入居前に十分説明しておくことが重要です。
また、建物の断熱性能の向上も、結露防止に効果があります。断熱性能の向上策としては、2重サッシや外断熱などがあり、専門業者による工事が必要です。
結露による損傷の補修費の負担は?
結露による建物の損傷は、入居者さんの善管注意義務(一般的に要求すべき程度に注意する必要があるという注意義務)の違反として、入居者さんの負担になるとされています。
しかし、結露により損傷し補修する部分(クロスなど)の経年による価値減少もあるため、補修費全額を入居者さんに負担してもらうのは難しくなります。
また、退去時のトラブルを避けるためにも、入居前に結露について十分に説明しておくことが重要です。
「大雪」…東京近郊でも最低限の対策を
次に、東京近郊での大雪に対する対応を紹介します。
東京近郊で、雪国のように除雪作業の体制やロードヒーティングなど対策をとっているオーナーさんはいらっしゃらないと思います。
しかし、数年に1度程度の頻度ですが、最小限の準備をしておくことで、大雪による入居者さんの生活の支障を和らげることになると思います。
除雪用スコップの準備
大雪に見舞われたとき、入居者さんが外出するために除雪が必要です。除雪作業をタイムリーに実施できれば、入居者さんは困らないのですが、数年1回程度、大雪のために、急に除雪作業を手配することは難しいと思います。
実際は、入居者さん自身が除雪作業をすることもあると思います。アパートやマンションに住んでいて、除雪用の道具を持っている人は、ほとんどいないと思います。
そこで、除雪用スコップを準備して、物件に設置しておけば、大雪に見舞われた時に、入居者さん自身で除雪作業をスムーズに行えます。
もちろん、除雪用スコップを準備してあるから、何もしなくていいのではなく、できるだけ早く除雪作業ができるようにしましょう。
除雪用スコップを準備しておけば、オーナー自身でも、除雪することができます。
特に空室で入居者募集をしている場合は、内見される方の印象が悪くならないように、物件のエントランス周辺はきれいに除雪しておきましょう。
雪解け水の対策
積もった雪や除雪によって集められた雪は、日中 気温の上昇に伴い溶け出し、水となって流れ出します。この流れ出した水が路面に溜まった状態で、夜になり気温が下がると、翌朝 凍結します。
このように路面が凍結した状態は、滑りやすく危険な状態です。大雪が止んだ翌朝は特にこの状態になりやすいと思います。エントランスなどに水たまりができないように、注意しましょう。
積雪が原因で入居者さんがケガをしたら?
積雪が原因で、入居者さんがケガをした場合、建物が法令(建築基準法や条例など)に適合し、その状態が維持されていれば、オーナーに責任を問われるケースは少ないようですが、危険な箇所を放置し、そこが原因で事故がおきた場合は、オーナーの責任を問われることもあります。
日ごろから、物件に危険な箇所はないかチェックし、必要な処置を実施しておくことが重要です。
また、このようなリスクに対応した火災保険の賃貸建物所有者賠償(示談代行なし)特約があります。この特約は、契約時だけでなく、契約中でも特約を付加できる場合があるので、保険会社や、代理店に問い合わせてください。
空室はとくに注意!給湯器の凍結
冬は寒冷地だけでなく、東京近郊でも北側や日当たりの悪い場所に設置された給湯器が凍結し故障する可能性があります。
空室の給湯器が凍結の可能性が高い
ほとんどの給湯器は、通電した状態で、凍結防止装置が働くようになっています。
しかし空室で、ブレーカーをオフにすると、給湯器に電気が流れないので、凍結防止装置が働かないため、凍結の可能性があります。
内見終了時にブレーカーをオフしないように、注意書きを空室に貼っておく必要があります。
スマートメーターを設置された部屋では、入居者さんが退去時に電力会社との契約を解除すると、その部屋への給電がストップするので、ブレーカーのオンになっていても、電気が流れない状態になってしまいますので注意が必要です。
また、給湯器の給水管の保温材が、損傷している場合も凍結の原因となります。保温材の劣化や損傷がないかをチェックし、適切な処置しておくことも重要です。
凍結防止のために給湯器の水抜きを実施すれば、凍結の心配はなくなります。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。これから、繁忙期に入り、忙しい日々が続くと思います。満室で4月が迎えられるよう頑張りましょう!
手間をかけずに将来に備えた資産をつくる…空室リスクが低い不動産投資とは?