不動産投資コラム

アメリカ不動産投資のデメリットと思わぬリスクとは

アメリカ不動産投資のデメリットと思わぬリスクとは

アメリカ不動産投資のメリットについては、前回の記事 で詳しく述べさせていただきました。

その一方、デメリットもあります。
また、デメリットになり得る言葉や慣習の違いから招くトラブルやリスクもあります。
それを防ぐためには質問したり情報収集することは必要不可欠です。

少しでも多くの皆様に、アメリカ不動産のメリットを最大限に享受してもらうために、今回はアメリカ不動産投資のデメリットについて、わかりやすくお話ししていきたいと思います。

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1. 日本だけでなくアメリカでも確定申告が必要になる

アメリカに不動産を購入した年より、確定申告は日本だけでなく、アメリカも必要になります

日本とアメリカ、それぞれの確定申告となると難しそうですが、弊社では、投資家様向けにアメリカ確定申告をわかりやすく、かつ投資家の皆様にご負担ないよう、サポートをさせていただいております。
アメリカの税金については、今後改めて別の記事にて詳しくご案内をしたいと思います。

2. 融資金利は高く、フルローンは難しい

フルローン

アメリカ不動産投資のメリットの記事 にて、まだ数は少ないものの、アメリカ不動産の融資を引くことができる日本の金融機関が出てきたと申しました。

金融機関によってそれぞれ特徴があり、金利や返済期間は異なりますので一概には言えませんが、掛目50~70%、金利は1%台~高いと6%、返済期間は短いものだと5年、長いと20年くらいと幅広いです。

また、アメリカ不動産でフルローンをすることはほぼ難しい印象です。
仮にできたとしても金利が高くなり投資の目的である利回りがかなり低くなる可能性があります。

このような状況から、アメリカ不動産を融資を引いて検討する場合は、しっかりとしたシミュレーションをすることが大切になります。

3. 海外送金手続きが煩雑

資金の準備ができ、実際不動産を購入するにあたって、ほとんどの方が、ある程度まとまった金額を日本からアメリカへ海外送金をされると思います。

最近ですとさまざまな海外送金の方法がありますが、一般的な方法としては海外送金を取り扱っている銀行窓口で手続きをします。

送金手続きが完了すれば、早ければ翌日~3営業日以内にアメリカの指定する口座に着金することが多いですが、事前にしっかり準備をしていないとその確認に手間取り時間がかかってしまいます。

事前に最寄りの銀行で海外送金を取り扱っているか確認し、取り扱っていれば送金をするためにどのような情報が必要か事前に確認されたほうがよろしいかと思います。

海外送金するにあたり、一般的には以下のような情報を用意しておく必要があります。

  • 銀行名
  • 支店名
  • SWIFTコード
  • 口座名義
  • 口座番号
  • 受取人名
  • 受取人住所

ここ最近では、送金目的を明確にする資料や、送金する資金はどうやって集めたか、融資だったらその契約書、さらには個人の源泉徴収票などを求める金融機関なども出てきています。
ですので送金をするにあたり事前の確認は非常に重要となっています。

4. 本当にお買い得物件を見つけることができるのか

これはアメリカに限らず日本でもそうですが、良い物件はすぐ売れてしまいます。
従ってある程度即断即決が必要とされます。

アメリカ不動産を遠い日本から購入するにあたり、そもそも物件は本当にお買い得なのかと考えさせられてしまいます。
私の専門は税金であり、不動産ではないのですが、日本でも当然不動産投資のプロがうじゃうじゃいて、いい物件は情報が公開される前になくなります。
アメリカも同じではないのかなと思います。

物件探し

アメリカ現地にいる機関投資家、地元投資家に負けずいい物件が探せるのか。現地の投資家と遠い日本から同じ土俵で戦えるのか、というのが私には疑問です。
とは言え、限られた状況で最大限いい物件を探す手段というのは、やはり現地に行って数件見たあとすぐ現金で購入しないと難しいのかななどと個人的には思ってしまいます。

アメリカ不動産投資のハードルを上げるつもりはありませんが、楽をして価値のある物件に巡り合える確率は低いのかなと思っております。

5. 管理会社の質は日本と同等なのか

これはと思う物件に巡り合えました、購入しました。ここでようやくアメリカ不動産投資のスタートラインに立てます。
ゴールではありません。
ここから管理会社とうまく付き合っていかなければなりません。遠くにいる私たちはほとんどのことを管理会社に任せることになります。

「アメリカ不動産は管理で買え」と言われるくらいです。

では、はたしてアメリカの管理会社の質というのは、私たちが期待するような日本の管理会社と同等の水準を想定できるものなのでしょうか。これは非常に重要です。

少なからず海外不動産投資にまつわるトラブルの話も聞きます。
賃料が定期的に振り込まれない、新しいテナントが入らない、リノベーションをしていると聞いているが、工事が止まっており入居者を募集できない、入居者がいたが夜逃げした、入居者が賃料を払ってくれない、入居者がオーナーを提訴する…など、トラブルを挙げればきりがありません。

これらのトラブルをどこまで管理会社がサポートしてくれるのか。
日本の常識では起こりえないことも起こるということを認識しておく必要があります。

6. 日本と規模が違う自然災害

自然災害はいつどこで何が発生するかわかりません。
これは日本に限らず世界中どこでも同じです。
とはいえ、アメリカで起こっている自然災害は日本の災害と大きく異なります。

例えば、日本は地震大国ですがアメリカはそれほどでもありません。
しかし、何かと話題のテキサス州ですと、場所にもよりますが毎年雹(ヒョウ)が降ります。雹といっても日本でいう雹とは違い、ひどいとゴルフボール大くらいの雹が降るくらいです。

さらに怖いのが竜巻、台風などが発生します。

台風
2019年10月にテキサス州ダラスにて強力な竜巻が発生し、多大な被害をもたらしました。

日本でも最近は想定できないひどい災害をもたらしていますが、アメリカでも同様のことが発生していることを理解していただく必要があるかと思います。
もちろん詳細については不動産販売会社、エージェント様と確認していただくことを強くお勧めしています。

7. 出口戦略をどう考えるか

出口戦略をどう考えるかはアメリカでも日本の不動産でも同じです。

どのタイミングで売るか、日本とアメリカの税金の影響はどうなるのか、出口を迎えた後、大きなドル資金を次にどう運用していくかなどを考えていく必要があります。

アメリカ不動産投資の出口戦略について特化した情報はまだ少ないのではないかと思っているので、今後少しずつここでご紹介させていただければいいなと思っております。

まとめ

  • アメリカ不動産投資はいいことばかりでなく、デメリットも当然数多くある。
  • 本当にお買い得物件を探すには投資家ができる最大限の努力をして見つけられるものであり、楽して巡り合えるものではない。
  • 自然災害、管理会社の質など、慣習が違うため想定外のことが発生する可能性がある。日本の常識はアメリカの非常識であると思え。

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渡邉聡美
渡邉聡美

渡邉 聡美

米国税理士

渡邉 聡美

米国税理士

アメリカへ単身留学、アリゾナ州立大学会計学卒業。ミシガン州にてアメリカ税務を担当。 日本帰国後は監査法人トーマツにて外資証券会社の監査業務に従事。のちにみずほ銀行にて約7年米国事業投資・会計税務コンサルティングを行いワンストップの投資支援を行う。米国進出支援事業、米国事業投資、会計支援事業の経験を活かし、㈱フェニックスデールを立ち上げる。

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