不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

アパート・マンションの大規模修繕。消費税還付はもうできない?

アパート・マンションの購入や建築に係る消費税還付はできなくなったと聞きました。

大規模修繕をする予定で、かなり高額になるのですが、この消費税についても還付はできないのでしょうか?

大規模修繕が修繕費に該当するのであれば、消費税還付を受けられる可能性はあります。

令和2年10月1日より、原則として、国内において行う居住用賃貸建物に係る課税仕入れ等の税額については、仕入税額控除の対象としないこととされました。

居住用の賃貸物件を購入したり、建築した場合の消費税還付が、実質的にできなくなったということです。

居住用の賃貸建物の仕入れには、1,000万円以上の資本的支出をした場合についても含むとされています。

逆を言えば、

◯1,000万円未満の資本的支出に該当するもの

◯(金額にかかわらず)修繕費に該当するもの
この規定の適用には該当しません。

つまり、大規模修繕が修繕費に該当するのであれば、消費税還付を受けられる可能性はあります

ただし、居宅用賃貸建物の修繕費であれば、個別対応方式を選択すると、非課税対応仕入れとして、仕入税額控除の対象にはなりません。

一括比例配分方式を選択、もしくは、課税売上割合を95%以上となる場合に、仕入税額控除の対象となります(一括比例配分方式の場合は、課税売上割合分のみ控除の対象)。

2021/07/26

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渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

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