「家賃保証」と「滞納保証」は何が違うの?
できるだけ家賃収入を安定させたいと思い不動産会社に相談しました。
すると営業マンの方に「滞納保証」をすすめられたのですが、最近ニュースなどでよく聞く「家賃保証」と何が違うのでしょうか?
滞納保証では空室時の家賃は保証されません。
不動産会社のなかには「家賃保証」や「滞納保証」といったサービスを行っているケースがあり、どちらも似たような表現なので誤解しやすいのですが、サービス内容は大きく異なります。
家賃保証については不動産会社が一括で物件を借り上げたうえで、一定額の保証家賃を支払い続けるというサービスです。
不動産会社はエンドユーザー(入居者)に転貸(又貸し)することで差額が利益になる仕組みで、オーナーにはエンドユーザーが決まっていない空室の状態でも、保証家賃が送金され続けます。
対して滞納保証とは、エンドユーザーが決まっている状況で家賃滞納が発生した際に、不動産会社が立て替えて保証するというサービスです。
エンドユーザーが決まっていない状況では家賃が保証されないため、家賃保証のように常に安定した収入が得られるというわけではありません。
家賃保証よりも手取り額は増えますが、「滞納リスク」は回避できても「空室リスク」は負うこととなります。
滞納保証よりも保証会社利用がおすすめ
家賃滞納リスクを回避したい場合については、不動産会社の滞納保証サービスではなく家賃保証会社を利用することがおすすめです。
家賃保証会社とはいわゆる連帯保証人の役割を担ってくれる会社のことで、契約している賃借人の家賃が滞納した際に立て替えて支払うことを業務としています。
家賃保証会社を利用する際には、家賃の0.5~1ヵ月分程度の保証料が必要ですが、賃貸募集時に募集図面に記載しておけば賃借人負担にすることが可能です。
不動産会社の滞納保証よりも契約内容がシンプルですし、不動産会社が借り上げるわけでもないので契約解除をめぐってトラブルになる心配もありません。
2020/02/03
東京に仕事を求めてやってくる単身者増加中…不動産投資は、立地で決まる
回答者棚田 健大郎
行政書士・マンション管理士・宅地建物取引士・管理業務主任者・敷金診断士・ファイナンシャルプランナー