不動産投資のQA

賃貸経営で発生する家賃滞納や、雨漏り、騒音など…様々なトラブル。対応方法について専門家がお答えします。

入居者が内緒でペットを飼っていた。すぐに退去してもらえる?

賃借人が内緒でペットを飼っていました。
ペットは禁止しているのですぐに退去してもらいたいのですが可能でしょうか?

状況次第では契約解除が認められる可能性はあります。

賃貸借契約におけるペット禁止特約は有効とされていますので、これに違反した場合は契約違反となります。
ただ、それによって直ちに賃貸借契約を解除して退去させられるかというと、現実的には難しい可能性が高いです。

なぜなら、賃貸人からの契約解除が認められるためには、「信頼関係の破壊」という状況が生じている必要があるからです。

ペット禁止違反が信頼関係の破壊に当たるかどうかについては、次のような要素が影響すると考えられます。

・ペットの種類、サイズ、頭数
・ペットの飼育状況
・近隣住民への影響

これらを総合的にみて、あまりにもひどい場合には信頼関係の破壊が認められて契約解除、そして退去という流れになる可能性はあります。

つまり、ペット禁止特約に違反したからといって直ちに解除が認められるわけではないということです。

現実的な解決としてはペット禁止違反が発覚した場合については、ペットの飼育を中止してもらうか、賃借人自ら退去してもらうよう話し合いで説得することをおすすめします。

2021/11/08

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棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

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