不動産投資のQA

賃貸経営で発生する家賃滞納や、雨漏り、騒音など…様々なトラブル。対応方法について専門家がお答えします。

所有物件で天井から水漏れ…どのような保証が受けられる?

所有している区分マンションで天井から水漏れしていることが発覚しました。
入居者の家財に被害が出たのと、天井の壁紙が濡れて破れました。
どこからどのような保証が受けられますか?

請求先は水漏れの原因によって変わってきますので確認が必要です。

区分マンションで水漏れが発生して被害を受けた場合は、原因によって請求する相手方が異なります。

上階の入居者の不注意

上階の入居者が大量の水をこぼしたなどの原因で水漏れが発生した場合は、上階の入居者が加入している火災保険から家財の保証や天井の壁紙の張替え費用などの保証が受けられます。

上階の設備の不具合

上階の給排水管の劣化などが原因で水漏れが発生した場合は、上階の所有者が加入している火災保険から保証を受けられます。

マンションの共用設備の不具合

外壁からの水漏れなど、マンションの共用部分の不具合が原因で水漏れが発生した場合は、管理組合が加入している保険から保証を受けられます。

これらのほか、入居者の家財は入居者自身で加入している火災保険から保証を受けることも可能です。
実務上は、加害者側の保険を使うと保証されるのが減価償却を考慮した金額になってしまいますが、被害者自身の保険を使えばより高い再調達価格で保証されるのでそちらを使うことが多いです。

ただし、これらはあくまで火災保険等に加入している場合なので、未加入であれば直接相手方に請求することになります。

同じ水漏れでも、原因によって請求先に違いがありますので必ず確認することが大切です(保険の契約内容によって保証内容は異なります)。

2020/07/21

不動産投資は、立地で決まる。人口動向や賃貸需要に合わせた「新築一棟投資法」とは

棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

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