不動産投資のQA

賃貸経営で発生する家賃滞納や、雨漏り、騒音など…様々なトラブル。対応方法について専門家がお答えします。

入居者に火災保険に入ってもらいたい。強制できる?

新築のアパートを建てたのですが、万が一の時に備えて入居者に火災保険に入ってもらいたいと考えています。

賃貸借契約を結ぶにあたって、入居者に火災保険に強制的に加入してもらうことは可能なのでしょうか。

強制することもできるが、やり方には注意が必要。

大家の心理として、火災保険に加入していない入居者を入れることは不安なため、入居時の条件として火災保険の加入を義務付けることは可能です。

実際、ほとんどの不動産会社で、賃貸借契約と合わせて火災保険の申し込み契約も行っています。

ただし、保険会社やプランまで強制できるのかというとそうではありません。

どうしてもAという保険会社を使って欲しい場合でも、入居者にも保険会社を選ぶ自由があるため、保険会社まで指定して強制することはできないのです。

保険会社はどうやって決まる?

入居者が加入する火災保険については、基本的に仲介の不動産会社が代理店契約を結んでいる保険会社を利用するケースが一般的です。

ただ、先ほどもお伝えした通り保険会社を強制することはできず、代理店が強制した場合は独占禁止法に抵触する恐れも出てきます。
大家としてはできれば全部屋同じ保険会社を使ってくれた方が、何かあった際に対応しやすい部分もあるでしょう。

全部屋の火災保険を揃える方法はあるのでしょうか。

入居審査でふるいにかける

どうしても使って欲しい保険会社がある場合については、入居審査の段階で確認するという方法があります。

入居審査をする際に、大家の希望する保険への加入に同意するかどうかを聞いて、同意してくれない人については入居審査で断ってしまえば、入居者全員同じ保険会社で揃えることも可能です。

ただし、あくまで強制的に保険会社を指定して加入させることはできないので、その点には留意が必要です。

2019/08/05

東京に仕事を求めてやってくる単身者増加中…不動産投資は、立地で決まる

棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

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