不動産投資のQA

これって経費になるの、ならないの?確定申告する場合の項目はなに?そんな疑問に大家専門の税理士がお答えします。

リフォーム代を一括償却資産として減価償却することは可能?

退去に伴い、部屋をリフォームしました。
リフォーム代が18万円かかりました。
原状回復費用なので、修繕費で全額経費にできるかと思います。

しかし、赤字にしたくないため、できれば資産計上したいと思うのですが、20万円未満の一括償却資産として、減価償却の対象とすることは可能でしょうか?

リフォーム費用は、通常1単位として取引されるものではないため、一括償却資産として計上することはできないと考えます。

一括償却資産とは、取得価額が10万円以上20万円未満の減価償却資産について、一括した減価償却資産の取得価額の合計額の3分の1の金額を必要経費にすることができる制度です。

この資産の対象となるものは、通達で定義されています。

「通常1単位として取引されるその単位、例えば、機械及び装置については1台又は1基ごとに、工具、器具及び備品については1個、1組又は1そろいごとに判定し、構築物のうち例えば枕木、電柱等単体では機能を発揮できないものについては、社会通念上一の効用を有すると認められる単位ごとに判定する。」

「通常1単位として取引されるもの」が前提となります。

リフォーム費用は、通常1単位として取引されるものではないため、一括償却資産として計上することはできないと考えます。

したがって、修繕費として経費計上することになります。

2022/02/11

不動産投資は、立地で決まる。人口動向や賃貸需要に合わせた「新築一棟投資法」とは

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

渡邊 浩滋

税理士・司法書士

経営難だった実家のアパート経営を大きく改善し、大家さん専門の税理士事務所を設立。北海道から沖縄まで幅広く相談を受ける。セミナー、出版、連載など多方面で活躍。専門税理士ネットワーク『knees』メンバー。

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