魅力的な投資先・大阪②「うめきた開発」と「夢洲」
インバウンド外国人や人口流入という大きなメリットがある大阪ですが、不動産投資におけるプラス材料はそれだけではありません。
実は大阪は今、大規模な再開発や新線の開通など都市開発がめまぐるしく進んでおり、今後、不動産価格にも影響を与える可能性があるのです。
そこで第2回目の今回は、不動産投資に追い風となる「大阪の再開発」、「新線開通の状況」、さらには「2025年大阪万博開催決定」が不動産投資に与えるメリットなどについて分析していきながら、投資すべきエリアについて考えてみましょう。
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注目の理由3:うめきた再開発
今大阪で大きな注目を集めているのが、JR大阪駅北側に広がるおよそ24haの再開発事業「うめきた」です。
すでに7haについては、うめきた1期で「グランドフロント大阪」としてすでに竣工しており、残りの17haについては2024年に街開きする予定で進められています。
4.5haの都市公園を中心に、民間宅地にホテルやオフィス、商業施設や分譲住宅などが建設される予定で、完成すればこれまでにない機能を有した新たな都市が誕生するでしょう。
さらに注目すべきはその利便性です。
もともと、うめきたは一等地と呼ばれるほど大阪でも指折りの立地の良さがあります。
JR大阪駅や阪急電車、阪神電車梅田駅、地下鉄についても乗り入れしており、現状でもかなりの利便性ですが、さらに今後新線となる「なにわ筋線」の新駅が、うめきたの地下に開設される予定で進んでおり、今後ますます注目すべきエリアとなるでしょう。
注目の理由5:魅力ある鉄道開発計画
大阪には多くの鉄道や地下鉄が走っていますが、今後新たな新線や延伸の計画があることも魅力の1つです。
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JR・南海なにわ筋線
JRと南海が共同営業することで事業化が決定している新線です。
大阪市の北梅田駅(うめきたの地下に新設予定)からJR難波駅・南海新今宮駅を結ぶ予定で、先ほどのうめきたの再開発とも大きく関係してきます。
開業は2031年を予定しており、開業すれば大阪を南北に7.4kmをつなぐ新たな路線として多くの利用者が見込まれるでしょう。
不動産投資としては、すでに価格が高騰しつつある大阪駅や梅田周辺よりも、今後なにわ筋線の途中駅として新設される予定の中之島、西本町、新難波あたりの方が狙い目かもしれません。
阪急なにわ筋・新大阪連絡線
現在、阪急電鉄では新大阪駅へ直接アクセスすることができず、阪急京都線や阪急神戸線などで乗り継ぐ必要があります。
そこで、阪急電鉄十三駅から新大阪駅の2.1kmの区間を連絡しようというのが、阪急なにわ筋・新大阪連絡線の建設計画です。
まだ開業に向けた見通しははっきりとしていませんが、実現すれば阪急電鉄沿線から新大阪駅へのアクセスが改善されるため、沿線の不動産価格の上昇が期待できるでしょう。
リニア開通により東京-大阪間が約67分
大阪だけに限ったメリットではありませんが、リニアの開通も忘れてはいけません。
東京の品川を起点として、神奈川、山梨、長野、岐阜、名古屋、三重、奈良、そして新大阪を結ぶ整備計画路線で、公式サイトでは「リニア中央新幹線」と呼ばれています。
品川から名古屋間が2027年開業に向けて着工中で、2037年を目処に名古屋から新大阪間についても開業する予定です。
これにより、東京大阪間が約67分で結ばれることになるため、開通による経済波及効果は相当なものになると考えられます。
専門家の間では東京、名古屋、大阪が世界最大級のスーパーメガリージョンになると言われています。
大阪の不動産投資としては、今後ますます新大阪駅へのアクセスが重視される可能性が考えられるため、先ほどの新線計画と含めて投資先を選定するとよいでしょう。
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注目の理由4:2025年大阪万博開催決定で注目すべきエリア「夢洲(ゆめしま)」
不動産投資先として考えた場合、2025年大阪万博開催決定により、どの地域の不動産価格に影響があるのでしょうか。
ポイントとなるのは、大阪万博の会場となる「夢洲(ゆめしま)」です。
夢洲は大阪北港にある人工島で、位置関係でいうとユニバーサルスタジオジャパン(USJ)がある桜島よりもさらに大阪湾側になります。
このうち、万博用地として100ha、カジノを含む統合型リゾート用地(IR)として70haを今後開発する予定です。
万博終了後についても、跡地をそのままリゾートとして統合する計画とのことで、万博期間中の来場者はもちろんのこと、その後の人の流れについても大きく変革することが予想されます。
さて、ここでポイントとなってくるのが、夢洲へのアクセス方法です。
現在、夢洲については鉄道でのアクセスはできず、北側に位置する同じく人工島である舞洲(まいしま)から夢舞大橋を渡ってくるか、南側の人工島「咲洲(さきしま)」から夢咲トンネルを通ってくるしか方法がありません。
2025年に大阪万博が決定した以上、夢洲へのアクセスに改善が必要になったのは明らかです。
ユニバーサルスタジオジャパンがあるJRゆめ咲線(桜島線)「ユニバーサルシティ駅」の次の駅で、現在は終点である「桜島駅」から延伸して夢洲まで開通させる案や、大阪メトロ中央線の「コスモスクエア駅」からの延伸が検討されています。
もしもこの案が実現すれば、大阪駅から大阪環状線西九条駅を経由して夢洲まで40分程度で結ばれることになるため、ユニバーサルスタジオジャパンと相まって、関西最大級の統合型リゾート地域となる可能性が考えられるでしょう。
大阪万博の恩恵を受ける可能性がある2つの駅とは?
JRゆめ咲線の延伸計画が実現した場合、注目すべきなのが「西九条駅」と「安治川口駅」です。
夢洲までの交通アクセスとして、JRゆめ咲線が使われることになれば、もともと4駅しかない駅のうち、この2つの駅の不動産価格は大きく影響を受ける可能性が考えられます。
西九条駅
大阪環状線と阪神なんば線が乗り入れしている「西九条駅」は、現状でも非常に住みやすい駅であり、一定の人気があります。
しかし、2018年の基準地価を見てみると、25万9,000円/㎡と大阪市内では比較的安いため、今後の値上がりを見越して投資をしておくとよいかもしれません。
安治川口駅
西九条駅のように乗り入れはしていないものの、近隣には大手企業のオフィスや工場があり、今現在でも一定の賃貸需要が期待できるエリアです。
大阪万博が開催されれば、夢洲まですぐの立地にある「安治川口駅」は、民泊需要も含め、今後不動産価格の値上がりを期待したいところです。
基準地価についても、西九条駅のおよそ半分程度の13万3,000円/㎡と非常に手ごろなところも投資先として魅力的と言えるでしょう。
東京と比較してわかる大阪の魅力
東京と大阪で土地の値段はどれくらい違う?
東京と大阪では、そもそもどれくらい土地の値段が違うのでしょうか。
2018年の基準地価をベースに比較してみると、基準地価平均は東京都が約95万円/㎡なのに対し、大阪府は約31万円/㎡と、平均するとおよそ3倍も東京都の方が土地値が高いようです。
さらに、地域別に見ていくと、現在東京都で「買い」と呼ばれている都心三区のうちの1つである中央区の地価平均は、約600万円/㎡と非常に高額ですが、人口が安定して増え続けている大阪市で最も高い中央区の地価平均は、約273万円/㎡とやはりリーズナブルなことが分かります。
さらに具体的に見ていくと、東京都の玄関口である東京駅周辺の地価平均は約1,950万円/㎡であるのに対し、うめきた再開発で今後地価上昇が期待される北梅田周辺の地価平均は約1,145万円/㎡と、およそ半額程度なのです。
地価の高い東京の不動産に投資するよりも、大阪万博が決まった勢いに乗って大阪の不動産に投資するほうが、正しい選択になるかもしれません。
まとめ
今回は、インバウンド需要の高まりや都市開発、鉄道開発、さらには2025年大阪万博開催決定が、大阪の不動産投資にどのような好影響をもたらすのかについて、詳しく見てきました。
2020年の東京オリンピックが終わりを告げた時、東京の不動産事情は一定の落ち着きを見せる可能性があります。
そんななか、次の投資先として2025年の万国博覧会開催が決まった大阪が、世界中の投資家の注目を集めることは、ある意味必然と言えるかもしれません。
東京よりも地価が安くて今後伸びしろがある「大阪」への投資を、検討してみてはいかがでしょうか。
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