住宅ローンが残る持ち家②賃貸が銀行にバレたら?
前回、①では住宅ローン付きの持ち家で不動産投資ができるケースやポイントについてお話ししました。
住宅ローン付きの持ち家を「賃貸」として運用する場合は、一定のルールを守る必要がありますが、もしもそれを守らず、バレてしまった場合はどうなるのでしょうか。今回はそのペナルティについて解説します。
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もし、住宅ローン付き持ち家の賃貸が銀行にバレたら?
住宅ローン付きの持ち家については、①でご紹介した、下記3つのケースに該当しなければ、原則として賃貸として運用することができません。
- 自己居住部分が50%以上の賃貸併用住宅
- 住宅ローン完済後
- 転勤などのやむを得ない事情
ところが、住宅ローンは不動産投資ローンに比べて非常に低金利であることから、始めから不動産投資として運用することを目的に、金融機関に嘘をついて借り入れをするケースも少なくないようです。
では、金融機関にそのことがバレてしまった場合、どのようなペナルティが発生するのでしょうか。
最悪の場合、一括返済を迫られる
住宅ローンは、あくまで自己居住する自宅を購入または建築するからこそ、非常に低金利で長期間の融資を受けられるものです。
もしも、金融機関に伏せたまま、勝手に賃貸経営をしていることがバレると、ローンの契約違反とみなされる可能性があり、最悪の場合、残りのローンについては「一括返済」を求められます。
住宅ローンの契約書には、借入するお金の使い道(資金使途)について、「住宅取得資金」などとはっきりと記載されているため、不動産投資の資金とすることは完全に契約違反であるということを、よく理解しましょう。
一括返済できないとどうなる?
どうしても一括返済が難しい場合は、どうなってしまうのでしょうか。
不動産投資ローンに借り換える
金融機関によっては、バレた時点で住宅ローンから不動産投資ローンに切り替えて穏便に解決してくるケースもあるようです。ただし、金利については低金利な住宅ローンを利用していたことを考慮され、高めに設定される可能性は考えられます。
また、金融機関が事態を重く捉えた場合については、借り換え自体も拒否される可能性も考えられます。
他の金融機関で借り換える
住宅ローンを組んでいる金融機関が、ローンの切り替えに応じてくれない場合は、別の金融機関をあたってローン残高相当の融資を受けて借り換えするしかありません。
ただ、事情が事情だけに、新たに借り換えに応じてくれる金融機関はそう簡単に見つからないでしょう。また、一括返済の期限までに借り換える必要があるため、焦るあまり割高な金利での借り換えをせざるを得ない可能性も考えられます。
このように、原則論からいえば、住宅ローンで不動産投資をしていることがバレたら一括返済を求められますが、通常はまず金融機関と話し合うことになるでしょう。
誠意をもって対応することで、穏便におさめてもらえる可能性もありますが、発覚までの間にローン返済の滞納実績があったりすると、ますます状況は不利になる可能性が考えられます。
いずれにしても、住宅ローンで不動産投資をすることは、契約違反であるとともに、非常に大きなリスクを負うということをよく覚えておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
住宅ローンは低金利のため、つい不動産投資に活用したくなるところですが、先に述べたとおり実際のところ利用できるケースは以下のとおり非常に限定的です。
- 自己居住部分が50%以上の賃貸併用住宅
- 住宅ローン完済後
- 転勤などのやむを得ない事情
上記に該当しないにも関わらず、勝手に不動産投資として活用することは、住宅ローンの契約違反となりますので、絶対にやめましょう。また、転勤などやむを得ない事情で賃貸に出す場合であっても、事前に金融機関に相談して慎重に対応することをおすすめします。
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