不動産投資コラム

【民泊】クリアすべき旅館業法・建築基準法・消防法

【民泊】クリアすべき旅館業法・建築基準法・消防法

住宅において適法に宿泊業を営むためには、互いに関連する法令すなわち旅館業法、建築基準法及び消防法の理解が重要となります。

もくじ

手間をかけずに将来に備えた資産をつくる…空室リスクが低い不動産投資とは?

旅館業法

住宅を1ヵ月以上の期間にわたり賃貸する不動産賃貸業を営む場合、旅館業法は適用されませんが、住宅を1ヵ月未満の短期間で宿泊施設として提供する旅館業を営む場合、当事者間の契約形態とは関係なく、旅館業法が適用されます(住宅宿泊事業者又は特区民泊の認定事業者を除く)。
旅館業法は、公衆衛生を確保する観点から構造設備や施設の維持管理の基準について定めています
 

建築基準法

建築基準法上の建物の用途は、建築基準が比較的緩やかな「一般建築物」と、厳しい建築基準が課される「特殊建築物」に大別されます。

不動産賃貸業を営む場合、建物の用途はその形態に応じ、一般建築物である「住宅」若しくは「長屋」又は特殊建築物である「共同住宅」若しくは「寄宿舎」のいずれかに分類されます。

建築基準法及び消防法の用途の関係▼
建築基準法及び消防法の用途の関係

出所:「民泊のすべて」

旅館業を営む場合、建物の用途はその営業種別に応じ特殊建築物のホテル、旅館又は簡易宿所(以下、ホテル等)に分類され、住宅よりも厳格な建築基準が課されます
不特定多数の者が出入りする建物は火災発生時の危険が高いと考えられるためです。
旅館業を営むには、旅館業法に加え、建築基準法上もホテル等の建築基準に適合させなければなりません

消防法

消防法上の用途は、消防法令の規定がほとんど適用されない「一般住宅」と、厳しい消防基準が適用される「防火対象物」に大別されます。

不動産賃貸業を営む場合、建物の消防法上の用途は、建築基準法上の用途に応じ、一般住宅又は消防法施行令別表第一5項ロに掲げる防火対象物である「寄宿舎、下宿又は共同住宅」に分類されます。

しかし、宿泊業を営む場合の消防法の用途は、消防法施行令別表第一5項イに掲げる防火対象物である「旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するもの」となり、消防法上は原則として旅館業と同様の厳しい消防基準が課されます
 
これら旅館業法、建築基準法及び消防法の3つの規制をクリアして初めて旅館業の営業許可を取得することができます

次回は、旅館業法に基づく営業許可申請の流れについての詳細を解説します。

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石井くるみ
石井くるみ

石井 くるみ

行政書士・宅地建物取引士

石井 くるみ

行政書士・宅地建物取引士

日本橋くるみ行政書士事務所代表。東京都行政書士会中央支部理事。民泊・旅館業に関する講演・セミナーの実績多数。著書「民泊のすべて」(大成出版社、2017年度日本不動産学会著作賞(実務部門)受賞)

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