個人で物件所有…法人化をしないほうがよい場合ってあるの?
個人で6棟のアパートを所有しています。
所得税が高いので法人にアパートを移転しようと思っています。
しかし、先日、80代の大家さん仲間から法人化はしないほうがよいと言われました。
法人化しないほうがよい場合ってあるのでしょうか?
相続までの期間が短いと思われる方には、賃貸物件を移転する法人化を勧めません。
法人化を相続税の観点から見ると、
相続税評価の低い不動産を、評価の高い現金等(貸付金を含む)に変えることになります。
法人化した瞬間だけをとらえると、相続税が上がってしまうのです。
相続までの時間があれば、上がった相続税を減らす対策が取れるのですが、
その期間が短ければ、相続税が高いまま相続を迎えることになります。
また基本的には、法人化は個人に家賃収入が貯まらなくなるという点で
長期の相続税対策になります。
相続までの期間が長ければ長くなるほど、相続税の節税になります。
したがって、相続までの期間が短いと思われるご高齢の方には、法人化を勧めないことがあります。
2020/07/27
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回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士