不動産売買代金を、決算書上の営業の売上に計上してよい?
法人で不動産を所有して賃貸経営をしています。
宅建業ではありませんが、不動産を売買したときの売買代金は、営業の売上として計上して
よいでしょうか?
不動産の売却代金を営業の売り上げに計上することによって、営業利益が大きくなり、銀行の融資上、決算書の見栄えが良くなることを期待してのご質問かと思います。
一般的には、法人が不動産の賃貸を主な事業としている場合、不動産の売買は通常の営業活動の一部とは見なされず、「特別利益」として計上されることが多いです。
しかし、税務上は、収入の勘定科目について、どのように計上しても問題はありません。
法人税などは、利益に対して課税されます。
利益に誤りでなければ、科目については関係がないのです。
科目は、会社の方針に従って決めればよいことになります。
ただし、融資を受けている金融機関があれば、慎重に判断された方がよいです。
金融機関は、業種ごとに審査基準を設けています。
賃貸経営をするような「資産管理業」の場合には、一般の事業会社よりも比較的緩い審査基準になっています。
しかし、不動産の売買代金を営業の売上として計上されていると、「不動産業」と見られてしまい、金融機関として審査基準を変えなければならない可能性が出てきます。
ですから、金融機関としては、売り上げの構成を確認するところが多いのです。
融資を受けるにあたっては、売り上げの収入に計上することは、あまりオススメはできない方法です。
2025/01/31
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回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士