法人化すると自由に売却などできなくなる?
個人で賃貸経営をしています。
毎年かなりの税金になっているので、法人化した方がよいと言われています。
法人化することによって、自由に売却などの処分ができなくなると思って躊躇しています。
法人化することで不動産が制約されてしまうのでしょうか?
法人化には大きく2種類に分けられます。
非所有型法人
賃貸物件の所有者は個人のまま、法人が管理やサブリースを行うことによって家賃収入の一部を法人に移転する方法です。
この形式であれば、所有権は個人ですので、個人が自由に売却などをすることが可能です。
(法人との間の管理契約やサブリース契約は売却時に解除すればよい)
所有型法人
建物もしくは土地建物を法人に売却などをして、名義を法人にすることで家賃収入の全部を法人に移転する方法です。
この形式であれば、所有権は法人にあるので、法人が許可しなければ売却はできないことになります。
この法人の許可は、基本的には議決権を有する株主(合同会社の場合は出資者)が出します。
株主をご自身や身内にしておけば、問題ないかと思います。
(ご自身の意見に賛同してくれることが前提ですが)
仮に、土地の名義を個人、建物の名義が法人であっても、土地建物を同時に売却してしまえば、個人で所有している不動産を売却するのと同じになります。
(売却代金と土地代金と建物代金に分けて、個人と法人に配分します)
つまり、どちらの形態をとっても、売却などで制約されることはありません。
2022/11/11
東京に仕事を求めてやってくる単身者増加中…不動産投資は、立地で決まる
回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士