不動産投資のQA

賃貸経営で発生する家賃滞納や、雨漏り、騒音など…様々なトラブル。対応方法について専門家がお答えします。

家賃を3ヵ月滞納されている…鍵を変えても大丈夫?

賃借人が全然家賃を支払わず、今月で3ヵ月滞納となります。

一向に支払う気がないようで、電話にも一切出ないため部屋の鍵を変えて、強制的に締め出しても大丈夫でしょうか。

家賃滞納で大家が勝手に鍵を変えることはできません。

家賃滞納が長期にわたると、大家としては不安な気持ちが膨らむため、中には強硬手段に打って出る大家もときどきいます。

ただし、いくら家賃を滞納したとしても、大家は絶対に部屋の鍵を勝手に交換することはできません。

事前に内容証明郵便を送って、「期日までに家賃の支払いがない場合は鍵を交換します」といった警告をしていたとしても、部屋の鍵は絶対に変えることができないのです。

日本では相手が約束を守らなかったとしても、自らの力によって約束を守らせるよう強制して解決することは法律上許されていません。
これを「自力救済」といい、日本は自力救済が禁止なのです。

そのため、家賃滞納を理由に勝手に部屋の鍵を交換すると、逆に賃借人から慰謝料などの損害賠償を受ける可能性が出てきます。

家賃が3ヵ月以上滞納するような状況であれば、一度弁護士に相談して建物明渡請求訴訟を視野に入れた、法的な対処を検討することをおすすめします。

2019/08/03

手間をかけずに将来に備えた資産をつくる…空室リスクが低い不動産投資とは?

棚田 健大郎

行政書士

棚田 健大郎

行政書士

大手人材派遣会社、不動産関連上場会社でのトップセールスマン・管理職を経て独立。棚田行政書士リーガル法務事務所を設立。現在に至る。

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