相続登記が義務化される?
相続登記が義務化されると聞きました。
全員が対象ですか?いつから義務化されるのでしょうか?
2024年をめどに相続登記を義務化することになりました。不動産を相続した人全員が対象になります。
所有権移転登記は基本的に任意です。登記をしても、しなくてもよいです。
しかし、登記をしないと第三者に対抗できなくなってしまいます(第三者に登記された場合に取り戻すことができなくなる)。
それを恐れて、売買する際はほとんど登記がされるのですが、相続登記は登記がされないことが多かったのです。
なぜなら相続登記は、登記がなくても第三者に対抗できるとされてきたからです。
2019年の民法改正より、「法定相続分を超えて相続した場合は、その超える部分は登記が対抗要件」とされました。
この改正により相続登記がされることが増えると思いますが、法定相続分で分割した場合や、利用価値のない不動産であれば、登記が進まないと考えられます。
登記がされないことによって、将来的に所有者不明の不動産になる可能性があります。
所有者不明の土地の面積は日本全体の2割にのぼるとも言われていますから、
所有者不明の土地をこれ以上増やさないために、2024年をめどに相続登記を義務化することになりました。
したがって、不動産を相続した人全員が対象になります。
相続人は不動産の取得を知ってから3年以内に登記しなければなりません。
違反には10万円以下の過料を科されることになります。
住所変更した場合も不動産登記が義務化され、2年以内に手続きをしなければ5万円以下の過料を科されることになります。
2021/08/09
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回答者渡邊 浩滋
税理士・司法書士