賃貸経営に影響大!大学のキャンパス移転 西日本版
不動産投資をはじめるときに重要なのは購入する物件の立地です。最寄駅からの距離や、商業施設の有無など、物件の近くに大学があるかというのも、物件を選ぶときの大きなポイントの1つとなります。
前回は、首都圏の大学の移転情報について まとめましたが、今回は西日本にある大学のキャンパス移転情報を集めました。
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九州大学/福岡市の東区から西区へ
九州大学は「国際的・先端的研究・教育拠点の形成」と「自律的に変革し、活力を維持し続ける社会に開かれた大学の構築」を目指し、平成17年秋から福岡市の東区から西区へキャンパス移転を進めています。最終段階の農学系、人文社会科学系が移転し、今年の9月に完了予定です。
伊都キャンパスは箱崎キャンパスの約6倍の272ヘクタールの広さを有していて、自然環境・歴史との共生や未来エネルギー社会のモデルキャンパスとなっています。
また移転元の箱崎キャンパスでは、跡地利用協議会で「スマートシティー」を実現する街づくりとして、自動運転の導入を前提した道路整備や、ドローンを使った宅配など、先端技術を活用した街づくりの検討が進んでいます。
時期 | 移転前 最寄り駅 | 移転後 最寄り駅 | 移動人数 |
---|---|---|---|
2018年9月 | 箱崎キャンパス 福岡市地下鉄箱崎線貝塚駅 伊都キャンパス |
伊都キャンパス JR九州筑肥線 九大学研都市駅 |
約4,000人 |
大阪大学/箕面市の船場東地区へ
大阪大学は外国語学部がある箕面キャンパスを、2021年4月までに箕面市の船場東地区へ移転させると発表しています。またこの移転に先立ち、北大阪急行線は新駅「箕面船場駅(仮称)」の設置を予定しており、その駅前に都市型としてキャンパスを建築中です。
今回の「箕面新キャンパス」整備は、単なる外国学部の移転ではなく、大阪大学が進めている世界に開かれた大学、世界に貢献する大学、「世界適塾」構想の柱の1つとのことです。
時期 | 移転前 最寄り駅 | 移転後 最寄り駅 | 移動人数 |
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2021年4月 | 大阪モノレール 彩都西駅 | 北大阪急行線 箕面船場駅(仮称) | 約2,900人 |
愛知学院大学/日進市から名城公園へ
愛知学院大学は平成26年4月より開設した名城公園キャンパスの南側隣接地に新校舎を建設し、名城公園キャンパスの拡充を決めました。
名城公園キャンパスは名古屋の中心である名古屋駅から近く、官庁街、ビジネス街の目と鼻の先です。ここに法学部の全学年およびビジネス系3学部(商学部、経営学部、経済学部)の1年次が移転することで、「名古屋経済の再生」を担う、名古屋の経済活動を知り尽くした人材輩出を目的としています。
時期 | 移転前 最寄り駅 | 移転後 最寄り駅 | 移動人数 |
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2020年4月 | 日進キャンパス 愛知高速交通東部丘陵線 長久手古戦場駅 |
名城公園キャンパス 名古屋市営地下鉄名城線 名城公園駅 |
約2,100人 |
京都市立芸術大学/左京区から下京区(京都駅の至近)へ
京都市立芸術大学は立地条件や建物の耐震性、バリアフリーの問題などを解消するために、京都の玄関口・京都駅の東に位置する崇仁地域へ移転することを発表しました。
京都市はこの地域が文化芸術創造の“火床”となり、「文化芸術都市・京都」の新たなシンボルゾーンとなることを目指しているとしています。
教育研究施設だけではなく、ギャラリーや音楽ホールなど市民や観光客向けの発信拠点も建設される予定です。
時期 | 移転前 最寄り駅 | 移転後 最寄り駅 | 移動人数 |
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2023年度 | 京都市西京区 阪急桂駅 | 京都市下京区 JR京都駅 | 約1,000人 |
九州大学は郊外へ移転も、西日本でも都心回帰の傾向
九州大学は世界的レベルの研究・教育拠点の形成に相応しい施設を整備するべく、郊外に移転しましたが、他の大学は名古屋駅界隈や京都駅といった中心地へ移転しています。
大阪大学は同じ箕面市内での移転ですが、最寄りのモノレール駅から徒歩15分のキャンパスから、新大阪や梅田を通る地下鉄御堂筋線と直通運転する北大阪急行電鉄の新駅の駅前へと、利便性を考慮した移転となっています。
首都圏でも見られた都心回帰、利便性の追求の傾向は西日本でも伺えます。
今後も大学のキャンパス移転についてレポートを続けます。
※上記の移転情報は各大学のHPより2018年7月時点に抜粋したものになります。
計画は変更されることがありますので、各ホームページ等でご確認ください。
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