珪藻土 [けいそうど]
珪藻土とは、植物性プランクトンが死んで、その殻が積もってできた化石の一種で、住宅の壁材などに使われています。珪藻土の藻は藻(モ)という意味があり、アオミドロやミカヅキモと同じ種類のケイソウが死んで水の中に堆積して土になったものを指します。
珪藻土のメリット
湿度を調整してくれる
珪藻土には無数の小さい穴が開いています。
この穴が、夏の湿度の高いときには湿気を吸収してくれ、冬の乾燥しているときには湿気を吐き出してくれます。
人にとって快適と感じる湿度、40%から60%に自動調整する珪藻土は優れた建築資材だといえるでしょう。
脱臭・消臭してくれる
臭いの成分は水溶性なので、湿気を吸収する珪藻土の壁は水分と同時に臭いも吸収してくれます。
自然の素材であること
化学物質を含まない珪藻土は、自然素材にこだわる方におすすめです。
ただし、珪藻土は凝固剤を混ぜないと固まりません。
自然素材にこだわりたい方は、凝固剤も自然のものを選ぶ必要があります。
色が選べる
珪藻土は着色料を混ぜれば何百種類も色を出すことが可能です。
以上のようなメリットを活かして、最近では珪藻土を使ったバスマットなども販売されています。
珪藻土のデメリット
珪藻土の含有率と凝固剤の種類に気を付ける必要がある
先述したように珪藻土には凝固剤を混ぜなければなりませんが、凝固剤に対する珪藻土の含有率が半分以下ですと、長所となる湿度調整の効果が薄れてしまいます。
また、凝固剤に合成樹脂のものを選んだ場合も湿度調整力が減りますので注意が必要です。
ざらっとした質感
珪藻土の壁はざらざらしているので、頻繁に手で触るようなスイッチの周りなどは手垢がつきやすい傾向があります。
コストがかかる
珪藻土はビニールクロスの3倍から5倍のコストがかかるといわれています。
湿気がこもりやすい物件を所有している場合は、壁紙を張り替える際に、通常のクロスではなく、珪藻土を検討してもいいかもしれません。
あわせて読みたい
監修:棚田 健大郎