取材記事

賃貸管理のプロもびっくり!想定外の入居者クレーム

2018/07/02
インベストオンライン編集部
賃貸管理のプロもびっくり!想定外の入居者クレーム

前回、 賃貸管理のプロが教える入居者クレームと対応 の記事で、投資物件の管理会社に勤める賃貸管理のプロに、よくあるクレームの種類などについてお話を伺いました。

今回は賃貸管理のプロに聞くクレームの話第2弾として、入居者からのクレームについてさらに深堀ったところのお話を聞いてみたいと思います。

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敷地内に謎のヒマワリの種!? 驚きの真相とは

―前回、“よくあるクレーム”は騒音・ゴミ出し・設備不良だと教えていただきました。よくあるものではない、想定外だったクレームはありますか?

敷地内にいつもヒマワリの種の殻が散乱しているというクレームがありました。
動物か何かか?と防犯カメラを付け確認したところ、外国人の入居者が階段の踊り場でひまわりの種を食べ散らかしていたっていう」

―それは想定外ですね…!

「電話しながら、大リーガーみたいに食べていたみたいです。オーナーは『人でよかった、注意できるので』と言ってましたけど(笑)」

30世帯以上のゴミが回収されない!? まさかの事態に大パニック

ゴミが回収されない!?

―ほかに印象深かったことはありますか?

「とある同業者に聞いた、ある中古物件のゴミ出しについての話です。
その物件は、全空室の状態で購入されました。

新築物件の場合は、ゴミを回収してもらうため清掃事務所の手続きをする必要があります。
同業者の彼もそれはもちろん知っていたんですが、中古なのでその物件が売却される前の契約のまま、ゴミ回収のルートに入っていると思い、改めて手続きしなくてもゴミの回収はしてくれるという認識でいたそうです。

しかし実は、その物件は以前会社の寮として使われていて、寮を廃止したときにゴミ回収の届け出も廃止されていたんです」

入居者が入ったあとにゴミ集積所の大きさ違反が発覚

入居者が入ったあとに“申請していない”という事態にようやく気づいたのですが、その地域では“住戸数×〇平米なければゴミ集積所としてみなしません”という内容の条例がありました。

中古の物件なので、それまでは当時の基準でゴミ集積所として認められてたんですが、契約を一度廃止してからのことだったので、再申請をしようとしたら“今はその大きさでは足りないからダメです”と言われて。

そうこうしている間にゴミがあふれている状態になってしまったそうです」

―それは大変ですね…!どのような対応になったのでしょうか?

「30世帯以上ある物件だったので、ゴミストッカー等では到底対応できません。
清掃事務所に“〇平米以上の集積所を作らないとうちでは収集しませんよ”と言われているのに、ゴミは溜まる一方で、虫が沸いて臭いもすごくて…。当然ですが近隣からも相当激しい(怒鳴るような)クレームがたくさん入りました

とりあえず便利屋を呼んだり、社員が会社の車で現地へ行ったりしてゴミを回収してくる…というその場しのぎの対応をするしかありませんでした。

ゴミ回収

その間に建物の壁を壊しゴミ置き場の拡張工事をする話し合い、清掃事務所に改めて申請もしました。
しかしその工事は2週間かかるので、その間は近隣のオーナーさんに頼み込んで、2週間だけそこの集積所を使わせてもらったそうです。

その間に清掃事務所と交渉して、工事完了後、ようやく回収してもらえるようになりました

―そんなこともあるんですね。しかし壁を壊してでも、作れてよかったですね。

「そう、壁を壊してゴミ集積所をつくれたからよかったんですけど、壁が壊せなかったらアウトでしたね」

想定される初期不良などは防ぐこともできる

―クレームを未然に防ぐ方法はあるのでしょうか。

「絶対に防ぐということは難しいですが、想定される初期不良、機械関係のクレームであれば、入居前によくチェックすればある程度のことは防げますよね。設備関係の動作確認はしたほうがいいです。

機械関係のクレームで最も多いエアコンについては、年数を確認しておきます。
そうすればいざ『エアコンが使えなくなった』というクレームが入ったときに、修理・交換の手配がスムーズにすすみ、入居者の不満が募る前に対処することができます。

初期不良チェック
また、対応がしっかりしているところは、大体5月くらいにエアコンの試運転のご案内を出していますね。
エアコン交換には2週間~3週間ほどかかることがあります。7月、8月に2週間~3週間エアコンが使えなくなったら、入居者には大問題です。
5月にそれがわかれば、真夏ほど問題になりません」

―夏場の2週間エアコンなしはきついですよね。

「そうですよね。あとは騒音トラブルに関しては、掲示板等に『夜の〇時以降は静かにしましょう』などと事前に通告するのもひとつだと思います。
ただし、『注意されるような人が住んでるのかな?』と思われてしまい、入居付けの面でデメリットにもなる可能性はあるので、微妙なところですね」

―なるほど。自主管理の場合、自分でどこまでやるかよく考える必要がありそうですね。

大変なことも多い賃貸管理業。次回はそれを管理会社に依頼する場合、どのように選べばいいのか。失敗しない管理会社の選び方についてお話を伺いたいと思います。

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最新の不動産投資情報やノウハウをリアルタイムにお届けする、株式会社インベストオンラインの広報担当。投資初心者向けコンテンツから上級向けの物件最新情報まで、広く発信していきます。

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