ペアガラス [ぺあがらす]

ペアガラスとは、2枚のガラスの間に空気やガスなどの層を入れて作られた「複層ガラス」ともいわれるタイプの窓ガラスのことです。

断熱効果に優れたガラスで、中間層が、空気<アルゴンガス<真空、の順にグレードアップしていきます。

ペアガラスのメリット

ペアガラスは普通のガラスと比較すると、次のようなメリットがあります。

光熱費削減につながる優れた断熱性

1枚ガラスだと、外気温がダイレクトに室内に伝わりやすいため、冬は温めた部屋の空気が窓から逃げていき、夏は冷房が効きづらくなります。

ペアガラスであれば、断熱性の高さから、冬温かく夏涼しい室内空間を確保することができ、冷暖房費を大きく削減できるといわれています。

リフォームに補助金が出る

その年によって補助金制度がない年があるものの、ほとんどの年度で断熱効果の高い窓へのリフォームには、国から15万円程度を限度とした補助金が出ます。

また、自治体も補助金を出しており、東京都の場合だと、2020年3月まで上限額50万円で支援する、という方針を打ち出しています。

ただし予算が無くなり次第終了となります。

サッシごと変える場合よりも簡単

ペアガラスの設置は、サッシを変えずに窓ガラスのみを変える方法が主流なため、サッシごと変える場合に比べて、簡単で価格も安くなります。

ペアガラス

ペアガラスのデメリット

メリットの多いペアガラスですが、以下のようなデメリットもありますので、リフォームを検討する際には事前によく理解しておく必要があります。

結露対策には向かない

結露はアルミ部分にできやすいという性質があります。

そのため、窓だけペアガラスに変えても、サッシ部分がアルミのままならば、結露については解決しない可能性があります。

結露対策で窓の交換を検討している場合は、窓だけではなくサッシも含めて検討することが必要です。

サッシ部分の素材としては、アルミ<樹脂アルミ混合<樹脂<天然木、の順に断熱性がグレードアップしていきますが、このうち結露対策にはカビてしまうかもしれない天然木よりも樹脂サッシのほうが向いています。

厚みによる弊害

ペアガラスは1枚ガラスよりも厚みが増します。

そのため、網戸や雨戸が動かしづらくなる、という弊害が起きる可能性があります。

さらに、そもそもペアガラスの厚さによっては設置が不可能な場合もあるため、事前に確認が必要です。

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監修:棚田 健大郎