通気菅 [つうきかん]

通気管とは、重力を利用した排水方式において、排水管内の空気圧の変化を調整し、スムーズに排水できるようにする役割を持つ、排水管と外気とをつないだ管のことです。

トラップについて

排水管・通気管の説明に欠かせない、トラップについて先に説明します。
トラップとは、虫の侵入や汚水の臭気の逆流を防ぐための仕組みのことです。

一番身近な例でいうと、トイレの便器がこの構造です。
トイレで水を流しても、便器の中には少し水が溜まって残ります。この溜まった水が、蓋のような役割をして臭気が逆流するのを防いでくれているのです。

また、他の身近な例でいいますと、キッチンのシンクの下や洗面台の下に繋がっている排水管のU字やS字やP字型に曲がった構造、これもトラップです。
この曲がった部分に水が溜まるため、虫の侵入を防ぐことができているのです。

通気菅

通気管は、トラップを正常な状態に保ち、排水がスムーズに行われるようにするうえで大切な役割を果たしています。

通気管の必要性

今の日本の排水の仕組みでは、動力やポンプではなく、重力の働きを利用して、上から下へ水が流れるように設計されています

建物内で水を流すと、汚水は空気と一緒に排水管の中を流れていきます。排水管の中の空気が減るため、圧がかかり、どこかから空気を補充しなければなりません。
しかし、他の部屋の便器などから空気を補充しようとすれば、蓋の役割をしている便器内に残った水も流れてしまい、せっかくのトラップ構造の意味がなくなってしまいます。

そこで、ほかの排水口から空気を取り入れなくても排水管の水がよく流れるよう空気圧を調整するために、通気管が設けられているのです。

通気管の一方は排水管に繋がっていて、他方の先は外気とつながっています。ですから、空気が必要になったら外気から排水管へ空気を取り入れ、空気が多くなりすぎたら排水管から外気へ空気を逃がすことができるのです。

通気管の種類

ループ通気方式:横に伸びた排水管の一番上の部分に取り付ける通気管で、一般的に用いられています。

各個通気方式:各器具の排水管ごとに通気を取り付ける方法で、水の流れを考えれば理想的なのですが、コストやスペースに問題が出てきます。

特殊継手排水システム:マンションやホテルで使われていて、螺旋状になった管の中の外側を汚水が通り、中心部分を空気が通るので、排水管と通気管両方の役目を果たします。
伸頂通気管は付けなければなりませんが、通気管を別に設置する必要がありません。

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監修:棚田 健大郎