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STEP1:不動産投資とは

不動産投資のリスクとデメリット

不動産投資には多くのメリットがある一方で、いくつかのリスクも潜んでいます。
不動産投資に失敗しないためには、メリットよりもデメリットとなるリスクについて理解しておくことの方が重要です。

主なリスクとしては、空室リスク家賃滞納リスク修繕リスク自然災害リスク金利上昇リスクなどがあります。
ただ、どのリスクについても事前に内容をよく理解しておけば、適切な対策をとることでリスクヘッジすることが可能です。

デメリット1:空室リスク

空室が発生すると家賃収入が大幅に減少することになります。

アパートやマンションなどの一棟ものについては、多少空室が発生したとしても他の部屋の家賃でなんとかローンを返済していくことも可能ですが、区分マンションに投資している場合については空室によって一気に家賃収入がゼロになるため、不動産会社と相談しながら早めに空室対策を講じていくことが大切です。

デメリット2:家賃滞納リスク

家賃滞納が発生すると入居者に督促しなければならず、場合によっては内容証明郵便を送る必要性も出てきます。
ところが税務上は滞納している家賃についてもすべて入金されているという前提で確定申告をしなければならないため注意が必要です。

家賃滞納が発生したら速やかに督促するとともに、入居者が自己破産したり退去して1年以上が経過したりした場合については、その時点で債権放棄して貸倒損失として経費化する必要が出てきます。

デメリット3:修繕リスク

建物を数十年にわたって維持していくためにはそれなりの修繕費がかかります。

修繕費は共用部分(エントランス、エレベーター、廊下、外壁、屋上防水、給排水設備など)と室内設備(エアコン、給湯器、ガスコンロ、温水洗浄便座など)の2つに大別され、築年数に応じて必要となる金額を積み立てていくことが重要です。

デメリット4:自然災害リスク

地震や水災などによって建物が損傷した場合は深刻な損失が発生する恐れがあります。

最近は台風や集中豪雨の被害が多いため、火災保険、地震保険に加入する投資家の方も増えていますが、自然災害による損害は保険だけですべてを補填するのが難しいため、ハザードマップなどを見て被災する可能性が低そうなエリアを探すとよいでしょう。

デメリット5:金利上昇リスク

ローンを組んで不動産投資をする場合、基本的には変動金利になるため金利変動リスクが付きまとうことになります。

現状は低金利政策の影響もあり、条件によっては2〜3%程度という非常に低い金利でローンを組めますが、今後の金融政策の動向次第では金利が上昇するかもしれません。

元利均等返済方式の場合、毎月の返済額は常に一定額ですが金利が上昇すると利息の割合が増え元金がなかなか減っていかない状況になりますので注意が必要です。

不動産投資は、立地で決まる。人口動向や賃貸需要に合わせた「新築一棟投資法」とは

解説者棚田 健大郎

行政書士・マンション管理士・宅地建物取引士・管理業務主任者・敷金診断士・ファイナンシャルプランナー