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STEP3:投資物件の運営とは

賃貸管理のキホン

賃貸管理とは、不動産投資で購入した物件を他人に貸して家賃収入を得るために、物件を適正な状態で維持、管理、運営していくことで、主に「管理運営」と「契約締結」の2種類の業務があります。

物件管理・アパート経営の業務

物件管理の業務は主に毎月の管理運営と入居時に発生する契約締結業務の2つがあります。

1:管理運営業務

  • 賃料等の徴収
  • 諸修繕の手配
  • 退去時の内装工事の手配
  • 鍵の保管
  • 入居者からのクレーム対応等のサービス
  • 空室対策

2:契約締結業務

  • 入居者募集
  • 入居希望者の内見(現地案内)
  • 賃貸借契約の締結
  • 契約金等の徴収
  • 賃貸借契約の更新手続き

これらの業務については、管理会社にまとめて「管理委託」する方法と、管理運営業務を自分で行って専門知識や資格が必要な契約締結業務だけ個別に不動産会社に依頼する「自主管理」という方法の2つの選択肢があります。

サラリーマン投資家の方は、本業に支障が出ないよう管理委託するケースが一般的で、専業大家の方で管理費を節約したい方のなかには自主管理を選択する方もいます。

管理費の相場

管理会社に管理委託する場合は、毎月「管理費」を支払う必要があります。管理費の金額は管理会社によって異なりますが、1戸あたりの相場の目安としては次の通りです。

  • ワンルーム物件:賃料総額の3~5%
  • ファミリー物件:賃料総額の5~10%

例えば、賃料8万円の物件であれば2,400円~4,000円位が管理費の相場となります。

管理費の支払い方法としては、管理会社が家賃を入居者から徴収してオーナーに送金する際に相殺で精算するケースが一般的です。

管理会社の選び方

物件管理を委託する管理会社とは長期的な付き合いになるため、物件に合った管理会社を選ぶ必要があります。管理会社を選ぶ際の主なポイントは次の通りです。

ポイント1:入居率が高い

管理戸数が多い管理会社でも、入居率が低いと賃貸募集の営業力が弱い可能性があるため注意が必要です。
入居率とは管理戸数全体に対して入居中の戸数が占める割合のことで、仮に100%であれば管理戸数のすべてが満室ということになります。

管理会社を選ぶ際には、管理戸数の多さよりも入居率の方が重要で、目安としては95%以上であれば比較的優秀です。90%を下回る管理会社に任せてしまうと、空室期間が長期化する可能性があるため注意しましょう。

ポイント2:物件所在地から近い場所に会社がある

あまり遠くの管理会社に委託すると、トラブル等が生じた際に機動的な対応ができず入居者からクレームになる場合があります。
物件現地まで遠いとなかなか現地に行ってくれないため、できるだけ物件近くに店舗や支店がある管理会社を探しましょう。

ポイント3:管理会社の特徴を理解する

管理会社は大きく分けると、「営業店舗を持っている管理会社」と「管理に特化している管理会社」の2種類があります。

営業店舗を持っている管理会社の特徴

駅前などに店舗を構えている不動産会社については、賃貸営業と賃貸管理という2つの業務を行っているケースが多く、どちらかというと「賃貸営業」のほうに力を入れている傾向があります。
空室になってもすぐに次の入居者が決まる可能性が高いですが、入居中の管理運営業務まで十分に手が回らず対応が遅くなることもあるようです。

駅から遠いなど入居者を決めるために営業力が必要な物件を任せる場合については、営業店舗を持っている管理会社のほうがよいでしょう。

管理に特化している管理会社の特徴

オフィスビルに入っている管理会社は管理運営業務に特化しているケースが多いため、入居中のサポートが丁寧で手厚いという特徴があります。
賃貸募集については、物件近隣の不動産会社に別途依頼するため、営業店舗を持っている管理会社と比較すると賃貸募集については少し弱いです。

駅前で入居者が比較的すぐに決まる物件であれば、管理に特化している管理会社を選ぶとよいでしょう。

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解説者棚田 健大郎

行政書士・マンション管理士・宅地建物取引士・管理業務主任者・敷金診断士・ファイナンシャルプランナー