コンバージョン [こんばーじょん]
コンバージョンとは、建物を店舗から住居などに用途変更することです。廃校を地域のコミュニティ施設に転用したり、空いているオフィスビルをホテルにしたり、空き室の目立つ集合住宅の一室を店舗にしたり、といったように、本来の用途で使われなくなった建物を別の用途で有効活用することを指して使います。
コンバージョンの歴史はヨーロッパからともいわれています。
ヨーロッパでは石造りの建物が多く、建物を解体して新しいものを建てるという発想よりも、既存の美しさを残し、駅を美術館にするといった具合に、転用する発想のほうが大きかったのです。
不動産投資におけるコンバージョンの具体例
1:社員寮のコンバージョン
社宅として利用されていた建物を買い取って、賃貸物件として貸し出すケースは比較的よくあるコンバージョンの手法です。
個人のオーナーが買い取って、一棟ものの賃貸物件として運用する場合もあれば、不動産会社が買い取ってリフォームした上で、1部屋ごとに分譲販売するケースもあります。
中古の1棟ものの賃貸物件を購入すると、入居している部屋と空室の部屋が混在していますが、社員寮をコンバージョンする場合については、全部屋が空室なので、大規模なリノベーションができる点がメリットです。
2:古民家のコンバージョン
古民家を改装して民泊物件として運用するケースも増えてきています。
古民家については元々投資物件としての評価をされていないため、非常に安く仕入れることができる点が最大のメリットです。
3:トランクルームへのコンバージョン
テナントが決まりにくいオフィスビルや、入居者が決まりにくい1階部分をトランクルームにコンバージョンして成功するケースもあります。
一度借主が決まると、長期的に使用してくれることが多く、安定した収入源となる点がメリットです。
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監修:棚田 健大郎