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スルガ銀行、シェアハウスに2035億円融資の実態

2018/06/26
スルガ銀行、シェアハウスに2035億円融資の実態

スルガ銀行が設置する、外部の弁護士で構成される「危機管理委員会」が2018年5月15日に「シェアハウス関連融資問題」の調査結果を報告しました。

スマートデイズをはじめとするシェアハウス販売会社に不良債権を掴まされたスルガ銀行は、“被害者”という側面も有していますが、シェアハウスオーナーへの融資審査時の資料改ざんや、二重契約等をスルガ行員達も認知していた可能性があり、「顧客本位の業務運営」の意識が欠如した“スルガ銀行側にも大きな問題があった”と報告しました。

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土地価格が転売で釣り上げられていた

スマートデイズ(またはその関連会社)は、顧客に対してシェアハウス建設用土地を販売する際に、元の不動産所有者から直接不動産を購入した場合よりも、相当に割高な価格で土地をシェアハウスオーナーらに転売し、中間マージン(利ざや)を他のシェアハウスの空室の補てんにまわしていたと推察しています。

また、顧客がこのような高値の土地を不当に思わず購入した大きな要因として、スルガ銀行において行われる不動産評価の結果を聞き融資実行されたことが、スルガ銀行の「お墨付き」を与えた可能性があるともしています。

融資における証明資料の改ざんと二重契約

スマートデイズ関連の販売会社により、融資を受けるに際に顧客がスルガ銀行に提出する自己資金の残高を証明する通帳等の偽造・改ざんが相当数行われていたことが、行員や顧客へのアンケートで判明いたしました。

スルガ銀行では融資を行う際は自己資金1割という内部基準を設けています。
しかし、「かぼちゃの馬車」は「自己資金ゼロ」という宣伝を行っていました。

それは、スマートデイズ関連の販売会社が土地の金額を上乗せした契約書を「銀行用」として作成し、本来の土地の売買契約書との差額を自己資金としていました。
また、あたかも自己資金が存在するように、通帳等の偽造・改ざん、顧客名義の口座に見せ金として事前に入金するといった、不適切な手口で融資を引き出していました。

スルガ銀行が自己資金を1割求めていることは顧客も理解しており、変更契約は顧客自らが締結していますので、この手口は顧客も認識のうえで行われていたものと考えられています。
スルガ銀行のシェアハウス関連への不適切な融資スキーム例

営業部優位で牽制する部門が機能せず

銀行として増収増益を継続しなくてはならないという全社的なプレッシャーから、事実上、営業部が審査部より優位に立ち、営業部門の幹部が融資の実行に難色を示す審査部担当者を恫喝するなど、圧力をかけることも行われおりました。

それにより審査部が牽制機能を十分に発揮できず、また、コンプライアンス部門についても、内部監査部門についても、シェアハウス案件のリスクに着目したリスクベースの監査を行っていなかったことが判明しました。

シェアハウス案件においては、スルガ銀行の3部門のディフェンスラインが機能不全状態にありこのような状況が生じたとしています。

第三者委員会の設立と役員の経営責任について

上記の重要性、また説明責任を果たすために、完全に独立した中立・公正な専門家のみで構成される「第三者委員会」を設置して、徹底調査と原因の究明を引き続き行っていくとのことです。

第三者委員会の調査結果及び金融庁の検査結果を待って、役員の経営責任については厳しい対応をとるとしています。

スルガ銀行が顧客に対して、誠実・公正に業務を行い、職業論理を保持していれば、シェアハウスビジネスの問題性を早期に把握できたはずであり、ここまで痛手を被るという事態に陥らずに済んだと思われます。

シェアハウス関連で融資した顧客数は1258名、融資総額2035億円となり、第三者委員会の調査結果及び金融庁の検査結果次第で、スルガ銀行の代償はさらに大きくなる可能性があります。

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